僕は19、20歳の頃、在学中にお世話になった恩師に相談し、「俳協の養成所は半年で結果が出るし、厳しく指導してもらえる」とアドバイスをいただき、入所を決意しました。結果的に、人や環境にも恵まれ、徐々にですが現在はお仕事をいただけるようになりました。初めてアニメで役名のあるキャラクターを演じた時のことは今でも印象に残っています。そのキャラクターは最終的には死んでしまう役だったのですが、物語の中で彼が生きてきた一瞬をどう魅せるか、 一生懸命考えて演じ切りました。正直、集中すればするほど演じ方がわからなくなることもあります(笑)。しかし、普通の学生の役でも、異世界で何かと戦う役でも、「熊谷健太郎」としては歩めなかった人生を〝生きる〞ことができるのです。それは、声優という仕事の醍醐味だと思います。これから、より多くのキャラクターと出会い、その人生に触れ、声優として一皮むけた演技ができるよう成長していきたいです。