【工学部】おすすめ大学2025|就職・偏差値・学科の違いをわかりやすく解説!

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投稿日:2025年5月14日|最終更新日:2025年5月21日

この記事は約 5 分で読めます。

「工学部ってどんなことを学ぶの?」「将来は就職に強いって本当?」
そんな疑問をもっている人に向けて、この記事では工学部の特徴や進路の傾向をわかりやすく解説しながら、注目されている大学の工学部を紹介していきます。

工学部は、機械・電気・情報・建築・化学・環境などの分野で専門知識を学び、将来は技術職や研究職、開発職として活躍できる学部です。就職率も高く、エンジニア・研究者・建築士・プログラマーなど幅広いキャリアにつながるのが魅力です。

この記事では、コレカラ進路.JPのユーザーに注目されている大学をピックアップし、それぞれの学びの特色や入試のポイント、就職実績などをわかりやすくまとめています。

工学部にはどんな学科があるのかや他学部との違い、なぜ就職に強いのか、文系でも工学部に入れるのかなども解説しているので、自分にぴったりの大学を探したい人も、なんとなく気になっている人も、ぜひ参考にしてみてください!

目次

掲載大学一覧

🏆工学部おすすめ大学9選【2025年版】

※この記事で紹介している大学は、コレカラ進路.JPでの資料請求データをもとに、注目度の高い大学をピックアップしています。ランキングではございませんので、予めご了承ください。

武蔵野大学【東京都江東区/西東京市】

文系志望からも注目!“ひらかれた工学”で未来を創る

武蔵野大学の工学部は、単なる技術者養成にとどまらず、「人と社会の未来を見すえた工学」を学べるのが特長。機械・電気のような一般的な分野ではなく、「建築デザイン学科」「数理工学科」「サステナビリティ学科」という個性派3学科を設置しています。

建築デザインでは美しさと機能を両立する空間づくりを重視。数理工学ではAI・データサイエンスと数式解析を掛け合わせた新領域に挑戦。サステナビリティ学科では環境問題やエネルギー課題に“工学的な視点”でアプローチします。

2023年度の就職率は96.9%。建設、IT、製造、環境など、幅広い業界で活躍する卒業生が多く、特にICT、ものづくり、ライフサイエンス系の分野に強いのが特長です。ソフトバンク、スズキ、積水ハウスといった全国規模の企業にも多くの就職実績があります。

建築デザイン学科・サステナビリティ学科の一般選抜では文系科目のみでも受験できるので、数学が苦手でも工学系に進みたい人は要チェック。ただし、入試で数学が不要でも、入学後の学びには数学的な知識や論理的思考力が役立つため、基礎はしっかり復習しておきましょう。

※参考偏差値:47~54(ベネッセ・マナビジョン)
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福井工業大学【福井県福井市】

機械・宇宙・原子力まで!実践で学ぶ“使える工学”

福井工業大学は、工学系を中心に多彩な学部を持つ理工系の総合大学。工学部では「電気電子工学科」「機械工学科」「原子力技術応用工学科」「建築土木工学科」の4学科を設置しています。

電気電子工学科では、電力・通信からAI・ロボット制御などの幅広い分野を網羅。機械工学科は、設計や加工、材料、制御などを通してモノづくりの力を磨きます。原子力に加え、再生可能エネルギーや医療などへの応用にも対応。建築土木工学科では、防災やインフラ整備を通して、安心して暮らせる街づくりを学びます。

実験・実習が多く、地元企業との共同研究やインターンシップも活発。“福井発”の最先端技術や製品づくりに関わるチャンスが多く、地域に根ざしたものづくりを目指す人にはぴったりの環境です。

就職実績も安定しており、大手電機メーカー、インフラ系企業、建設・土木関連企業など、技術職を中心に全国規模での就職も可能。地元志向の人から都市部での就職を狙う人まで、柔軟に進路を選べます。

※参考偏差値:42~47(ベネッセ・マナビジョン)
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千葉工業大学【千葉県習志野市】

宇宙・AI・建築まで!3つの工学系学部で“未来の技術者”に

千葉工業大学は、1942年に創立された日本最古の私立工業大学。老舗といっても侮るなかれ、AI、ロボット、宇宙工学など、最先端の技術をどんどん取り入れている攻めの大学です。

「工学部」「先進工学部」「創造工学部」という3つの工学系学部を展開。それぞれで異なる切り口から“ものづくり”や“未来技術”に挑んでいます。

工学部は、機械、電気電子、情報通信など伝統的な分野をベースに専門性を高め、現場で通用する技術を学べる学部。先進工学部では、生命科学や宇宙開発、医療・福祉ロボットなど最先端の融合領域をカバーし、学際的で新しい技術開発に取り組みます。創造工学部は、建築・都市環境・デザインの3学科を通じて、デザイン思考と工学の融合による、使いやすく美しい空間や製品の創出をめざします。

就職率も非常に高く、2023年度の工学系学部の実績は97.5%。TDK、SUBARU、日立製作所、大成建設、県庁など、メーカー・IT・建設・公務員と進路の幅が広いのが特長。学部ごとの専門性を活かしながら、それぞれの目標に合わせた就職支援が行われています。

※参考偏差値:48~57(ベネッセ・マナビジョン)
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大阪工業大学【大阪府大阪市】

ものづくり×デザイン×社会課題解決!実社会に強いエンジニアに

大阪工業大学の工学部は、建築、都市デザイン工学、機械工学、電気電子システム工学、電子情報システム工学、応用化学、環境工学、生命工学の8学科を展開。いずれも専門性が高く、ものづくりや持続可能な社会に貢献するための実践的な学びが中心です。

拠点となるのは大阪市内の大宮キャンパス。企業や自治体との連携による課題解決型の授業やプロジェクトが活発で、在学中からリアルな社会課題に挑戦できます。ロボットコンテストやプロダクト開発への参加も盛んで、学外の人や現場とつながるチャンスが多いのも魅力です。

また、梅田キャンパスには「ロボティクス&デザイン工学部」があり、先端技術とデザイン思考を融合した人間中心の工学教育を展開。大阪工業大学ならではの先進的な学びが揃っています。

工学系学科の就職率は98.1%。毎年ほぼ100%に近く、関西圏を中心にメーカー・建設・IT系企業など幅広い業界に卒業生を輩出しています。また、2割~3割が大学院等へ進学しています。

※参考偏差値:49~57(ベネッセ・マナビジョン)
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東北工業大学【宮城県仙台市】

東北初の課程制で工学のジェネラリストに!

東北工業大学は、2025年度から東北・北海道の工科系大学で初めて、工学部を「学科制」から「課程制」にリニューアル。電気電子工学、情報通信工学、都市工学、環境応用化学の4課程に再編され、より実践的で横断的な学びがスタートしました。

たとえば、都市工学では災害に強い街づくり、情報通信ではAIやネットワーク技術、電気電子ではエネルギーや機器制御など、それぞれの専門をしっかり学びつつ、他分野にも触れられるのが魅力。複雑化する現代社会の課題に対応できる、幅広い視野と応用力を持つエンジニアを目指せます。

※参考偏差値:46~52(ベネッセ・マナビジョン)
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芝浦工業大学【東京都江東区/埼玉県さいたま市】

実践力と問題解決能力を備えた技術者を育成

芝浦工業大学は、東京都と埼玉県にキャンパスを構える理工系の私立大学。中でも工学部は、5課程・9コースを擁する国内有数の大規模な工学系学部で、機械・電気・情報・建築・土木など工学のほぼ全技術分野を網羅しています。

「課程制」の導入により、主コースに加えて他分野の副コースも履修可能。3年次から始まる2年間の卒業研究や、他分野の研究室で学ぶ「学内研究留学」制度など、実践力を重視したカリキュラムが特長です。

工学部のおよそ半数が大学院に進学しますが、就職希望者の就職率も99.3%と高水準。有名企業400社への実就職率も、早稲田大学(36.7%)に次ぐ36.1%となっています。

※参考偏差値:52~64(ベネッセ・マナビジョン)
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埼玉工業大学【埼玉県深谷市】

少人数×手厚い工学教育で実践的な技術者を育成

埼玉工業大学の工学部は、「機械工学科」「生命環境化学科」「情報システム学科」の3学科10専攻体制。ロボット・自動車からAI、バイオ・環境まで、未来の産業を支える幅広い分野を実践的に学べます。

基礎から専門まで段階的に学べるカリキュラムと、少人数の丁寧な指導で“社会で活きる技術”を修得。就職支援も手厚く、ホンダ、日産自動車、東京エレクトロンなどメーカー系の就職実績に強く、情報系企業や公務員など多彩な進路にも対応しています。

※参考偏差値:37~49(ベネッセ・マナビジョン)
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東京電機大学【東京都足立区】

「実学尊重」「技術は人なり」「学生主役」の理念で技術者を育成

東京電機大学の工学部は、電気・電子、機械、情報通信、応用化学など幅広い分野を網羅し、実践的な技術者を育成することに力を入れています。全学年を通じて実験・実習を重視し、基礎から応用まで段階的に学べるカリキュラムが特徴です。また、夜間に学べる「工学部第二部」も設置されていて、働きながら学びたい学生にも対応しています。

入学後からキャリアガイダンスを実施するなど早い段階から就職支援を行い、就職内定率は99.0%。学生一人あたりの求人社数は約9.9社にのぼります。大学院進学率は約3割。

※参考偏差値:51~58(ベネッセ・マナビジョン)
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湘南工科大学【神奈川県藤沢市】

柔軟な創造力を持つ“人にやさしい”技術者に

湘南工科大学は、海の近くにある工学系大学。工学部と情報学部の2学部体制で、これからの時代に必要とされる“実践型エンジニア”を育てています。

機械、電気電子、デザイン、環境の4分野で構成された工学部では、ロボットやエネルギー、空間デザイン、ライフサイエンスなど、今の社会で必要とされる幅広いテーマを実践的に学べます。

ICT環境が充実していて、アクティブラーニングや少人数の担任制度で学生と教員が一体となり成長していく学修スタイル。就職ではエンジニア系を中心に、クリエイティブ職や公務員まで幅広い進路に対応しています。

※参考偏差値:45~47(ベネッセ・マナビジョン)
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工学部おすすめ大学の比較表はこちら!

工学部は、大学ごとに学べる内容や強みが大きく異なります。
そこで、記事に登場した大学の「学びの特色」「就職」「偏差値」などを比較しやすい表にまとめました。

気になる大学があれば、オープンキャンパスや資料請求で、より詳しくチェックしてみてくださいね。

大学名 学部名 学科・課程 偏差値 特長
武蔵野大学 工学部 建築デザイン学科、数理工学科、サステナビリティ学科 47~54 AI・データサイエンスや環境問題に対応した文理融合型の工学教育
福井工業大学 工学部 電気電子情報工学科、機械工学科、建築土木工学科、原子力技術応用工学科 42~47 地域密着型で再エネ・宇宙・建設まで幅広い実践教育が特長
千葉工業大学 工学部、先進工学部、創造工学部 (工)機械工学科、宇宙・半導体工学科、先端材料工学科、電気電子工学科、情報通信システム工学科、応用化学科
(先)未来ロボティクス学科、生命科学科、知能メディア工学科
(創)建築学科、都市環境工学科、デザイン科学科
48~57 3学部で宇宙・ロボット・建築を網羅する先端技術の学び
大阪工業大学 工学部、ロボティクス&デザイン工学部 (工)都市デザイン工学科、建築学科、機械工学科、電気電子システム工学科、電子情報システム工学科、応用化学科、環境工学科、生命工学科
(ロ)ロボット工学科、システムデザイン工学科、空間デザイン学科
49~57 情報科学部、国内唯一の知的財産学部も設置
東北工業大学 工学部 電気電子工学課程、情報通信工学課程、都市工学課程、環境応用化学課程 46~52 東北初の課程制。建築学部、ライフデザイン学部あり
芝浦工業大学 工学部 機械工学課程、機械工学課程、物質化学課程、電気電子工学課程、情報・通信工学課程、土木工学課程、先進国際課程 52~64 課程制。システム理工学部、デザイン工学部、建築学部を設置
埼玉工業大学 工学部 機械工学科、生命環境化学科、情報システム学科 37~49 少人数でAIや自動車、バイオ・環境まで幅広く学べる
東京電機大学 工学部、システムデザイン工学部、工学部第二部 (工)電気電子工学科、電子システム工学科、応用化学科、機械工学科、先端機械工学科、情報通信工学科
(シ)情報システム工学科、デザイン工学科
(ニ部)電気電子工学科、機械工学科、情報通信工学科
51~58 未来科学部(建築学科、情報メディア学科、ロボット・メカトロニクス学科)、理工学部あり
湘南工科大学 工学部、 機械工学科、電気電子工学科、総合デザイン学科、人間環境学科 45~47 工科系私立大学有数のICT環境。情報学部あり

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工学部ってどんな学部?

ロボット、スマホ、クルマ、建物、AI、電気…私たちの生活を支える技術やインフラの多くは、「工学」の知識から生まれています。

工学部では、こうした“社会に役立つモノやしくみ”をどうつくるか、どう動かすかを学びます。
数式や理論をベースにしながらも、実際に動く機械を設計したり、プログラムを組んだり、都市の構造を考えたりと、知識を応用して形にする力が求められるのが工学の特徴です。

理学部が「自然の法則を探求する」学問なら、工学部は「その法則を使って何ができるか」に挑む学問。
大学によっては、1年目に幅広い分野を学んでから専門を選ぶスタイルもあります。

また、実験やプロジェクト型の授業が多く、チームでのものづくりや研究に取り組む機会も豊富。専門知識だけでなく、実践力や課題解決力、コミュニケーション力も自然と鍛えられていきます。

さらに工学部は、ものづくりの現場をはじめ、IT・建築・エネルギーなど多くの業界でニーズが高く、就職にも強い学部として知られています。

工学部にはどんな学科がある?

工学部には、機械、電気電子、情報、建築、土木、化学、環境など、私たちの暮らしを支える多様な分野が集まっています。
ここでは、それぞれの分野でどんなことが学べるのかを紹介します。分野ごとに学科を設置している大学の例も紹介しているので、進路を考えるヒントにしてみてくださいね。

なお、大学によっては情報系や建築系が「情報学部」や「建築学部」として、工学部とは別の学部に設置されている場合もあります。自分がどんな学びをしたいのか、しっかり確認しておくことが大切です◎

■機械工学系

エンジンやロボット、家電製品など、身の回りの「動くモノ」の構造や仕組みを学ぶ分野です。設計や製造、制御、熱・流体など、ものづくりの基盤になる技術を幅広く扱います。メーカーや自動車、航空、精密機器などへの就職が多く、技術士補の資格取得も目指せます。

・東京科学大学 工学院 機械系

東京医科歯科大学と東京工業大学が統合して2024年10月に誕生した国立大学。1年目は幅広い分野を学修し、2年目に系を選択する。機械系では、機械システム、流体、熱、ロボティクスなど幅広く学び、実践的なものづくりの能力を養う。

・芝浦工業大学 工学部 機械工学課程

機械のメカニズム理解や有用な機械システムの設計能力を育成。インターン制度も充実していて、製造業や自動車、エネルギー関連企業への就職が多い。

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■電気・電子工学系

電気回路、電子デバイス、通信、電力など、電気を使ったシステムや技術を学ぶ分野。スマートフォンや電車、発電所など、現代社会のあらゆるインフラに関わるため、就職先も多岐にわたります。電気主任技術者や技術士補などの資格にも直結しています。

・大阪大学 工学部 電気電子情報工学科

 電気エネルギー、通信、回路など、インフラからAI応用まで対応。

・名城大学 理工学部 電気電子工学科

 電気主任技術者の資格取得支援もあり、電力・制御系に強い。

■情報・通信工学系

AI、IoT、ネットワーク、プログラミングなど、情報技術を中心に学ぶ分野です。IT業界やシステム開発系の企業への就職に強く、情報処理技術者などの国家資格も目指せます。今後ますます需要が高まる分野です。

・筑波大学 理工学群 工学システム学類(知的・機能工学システム主専攻)

 AI、ソフトウェア、ネットワークなどを横断的に学べる。

・東京電機大学 未来科学部 情報メディア学科

 プログラミング、データサイエンス、VRなど最先端分野に対応。

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■建築学系

建物や都市空間の設計・構造・環境設計などを学ぶ分野。設計者を目指す人に人気で、卒業後は建築士(1級・2級)などの国家資格を目指すことができます。構造デザインからインテリア、都市計画まで学べる幅の広さも魅力。

・東北大学 工学部 建築・社会環境工学科

環境との共生を重視した建築教育を行い、公共施設や都市開発分野への就職が多い。

・日本大学 理工学部 建築学科

建築の設計・構造・環境・都市計画まで網羅的に学べる伝統ある学科。建築士資格の取得実績が高く、大手設計事務所やゼネコンにも多数就職。

■土木工学系

橋やトンネル、ダム、鉄道、道路など、大規模なインフラや社会基盤の整備・維持を学ぶ分野です。災害に強い街づくりや環境配慮型設計にも関わり、防災・環境分野での活躍も期待されます。技術士補の資格を取得しやすいのも特徴です。

・京都大学 工学部 地球工学科

“土木=社会を支える学問”という視点で、防災・都市計画・交通・水工・地盤など広く深く学べる。研究志向の学生も多く、大学院進学率も高い。

・福井工業大学 工学部 建築土木工学科

​建築と土木の両分野を学び、地域社会に貢献できる技術者を育成。建築士や技術士補の資格取得が可能で、建設会社や自治体への就職実績があります。​

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■化学・材料工学系

医薬品、電池、新素材、化粧品など、生活を支えるモノづくりを化学の視点から学ぶ分野です。化学実験・反応・分子設計などを通じて、新しい製品や材料を生み出す研究に携わります。化学系メーカーや研究機関への就職も多く、危険物取扱者などの資格も関係します。

・九州大学 工学部 応用化学科

石油化学・材料・エネルギーなどに強みがあり、西日本エリアでは特に化学業界からの就職評価が高い。

・千葉工業大学 工学部 応用化学科

食品、化粧品、電池など多様な業界に対応した実験重視の学び。

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■環境・エネルギー工学系

再生可能エネルギー、廃棄物処理、大気・水質の浄化など、地球環境を守る技術や社会の持続可能性を学ぶ分野。エネルギー問題や気候変動への対応が求められる今、注目が高まっている分野です。

・横浜国立大学 理工学部 化学・生命系学科(環境応用化学教育プログラム)

環境リスクやエネルギー材料を科学的に扱い、実践的な技術と倫理を学べる。地域密着型研究にも定評あり。

・東京都市大学 工学部 エネルギー化学科

脱炭素社会や再生可能エネルギー分野を専門的に学べる。

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工学部って就職に強いの?

「理系は就職に強い」とはよく聞きますが、なかでも工学部はその代表格。実際、毎年のように多くの学生が大手メーカーやIT、インフラ企業などに就職しています。

学んだことがそのまま仕事になる!

特に工学系は、「モノをつくる力」「しくみを理解して応用する力」がそのまま仕事に直結しやすいのがポイント。
機械系なら自動車や精密機器、電気系ならエネルギーや通信、情報系ならIT企業やシステム開発など、学科によって進める業界の幅がとても広いことも特徴です。

たとえば…
機械系なら…トヨタ、日立、パナソニック、ダイキンなどの製造・設計部門
電気・電子系なら…関西電力、東京電力、三菱電機、ソニーなどのインフラ・機器系
情報系なら…NTTデータ、富士通、楽天、Yahoo!、ゲーム会社やシステム開発会社などのIT業界
建築系なら…清水建設、大成建設、設計事務所、不動産開発会社など
化学・材料系なら…資生堂、花王、旭化成、ブリヂストンなどの素材・製品開発部門

業界ごとの企業推薦が豊富

多くの工学部では、企業と提携した「就職推薦制度」が活用されています。
これは、成績や人物評価によって大学側から推薦をもらえる制度で、筆記試験免除や選考の優遇がある場合も。特に機械・電気・建築系で充実していて、「この大学から毎年採用」という企業も多くあります。

進学も就職も、自分に合った道が選べる

工学部は大学院に進学する人も多いのが特徴。
企業から「専門性の高い人材」を求められることが多いため、就職活動の際に「修士卒」のほうが有利になるケースもあります。実際、国立大の工学部では半分以上の学生が大学院に進んでいます。

もちろん、「すぐ就職したい」「学部卒で現場に出たい」という人もたくさんいます。
研究職や開発職を目指すなら大学院進学が有利ですが、学部卒でも製造・設計・営業技術など、工学部ならではの専門性を活かせる職種は多く、就職に強いことには変わりません。

工学部って理学部・情報学部と何が違うの?

進路を考えていると、「理学部と工学部って何が違うの?」「情報学部と工学部の情報系はどう違うの?」と迷う人も多いと思います。

一見似ているこれらの学部ですが、それぞれの学び方や目指す先には、はっきりした違いがあります。

理学部は「なぜ?」を突き詰める

理学部は、自然界の法則や現象を理論的に解明することが目的の学部です。
たとえば物理学科では、「なぜ物は落ちるのか?」といった基本原理を数式で証明し、化学科なら分子構造や反応の仕組みを探求するなど、知識そのものを深める学びが中心になります。

工学部は「どう役立てるか」を考える

それに対して工学部は、理学的な知識をもとに、社会に役立つ技術やモノをつくることが中心です。
たとえば、物理の知識を活かしてブレーキの制御システムを作ったり、化学の応用で新しい素材を開発したりと、実際に使われる技術に結びついているのが特徴です。

情報学部は「人や社会とのつながり」にも注目

情報学部と工学部の情報系もよく比べられますが、違いは“どこに重点を置くか”。
工学部の情報系は、AIやプログラミングなど技術そのものを深く学ぶのに対して、情報学部では、メディアや人間との関係、社会への影響といった「情報をどう活かすか」にも注目します。

工学部は技術の仕組みや開発手法そのものに重点を置き、情報学部はその活用や人間との関わり方も重視する傾向があるといえます。


理学部・工学部・情報学部、どれも理系の学部ではありますが、学ぶことや進む道は意外とちがいます。
もちろん、どれが「上」ということはありません。
「新しい法則を突き止めたい」のか、「その知識で社会を便利にしたい」のか、「ITを使って人や社会とどう関わるかを考えたい」のか。自分の興味や目指す未来に合わせて、ぴったりの学部を選んでみてください。

文系でも工学部に行ける?

「数学や物理は得意じゃないけど、AIとかロボットって面白そう」
「文系を選んだけど、建築やデザインの世界に興味がある」
そんなふうに感じている人も、じつは少なくありません。

たしかに工学部は理系向けの学部ですが、文系出身だからといって進めないわけではありません。
学科の特徴や入試の仕組みをきちんと知っておけば、自分に合った工学系の進学先を見つけることも十分可能です。

受験には数学・理科が必要なことが多い

多くの大学・学科では、数学(特に数III)や物理・化学などの理系科目が必須です。
これらは受験に必要なだけでなく、入学後の学びの土台にもなる重要な科目です。

とくに機械・電気・土木・材料などの分野では、数式や法則を理解したうえでの応用力が求められます。
文系だからといって“苦手なままで大丈夫”とは言えません。

情報系・建築系などは文系出身者も増えている

一方で、情報工学や建築・デザイン系の一部では、文理共通で受けられる入試方式を取り入れている大学もあります。数IIIが不要な大学も多く、私立大学では数学Bレベル+英語中心の入試も見られます。

また、総合型選抜(AO)や学校推薦型選抜では、数学や物理の得点だけでなく、プレゼンや作品提出、志望理由の明確さなどを重視するケースもあります。

工学部には“文系的な力”が求められる場面も

もうひとつ知っておいてほしいのは、工学部=理数だけの世界ではないということ。
たとえば、プロダクトデザインではユーザー目線の発想力、プロジェクトでは他者と協力して進めるマネジメント力が重要になる場面もあります。

実際に工学部では、文学や倫理、社会学などの教養科目が必修になっている大学も多く、理系と文系の視点を行き来できる力が求められるようになっています。

数学が不安な人は対策+環境選びを

「数学が苦手…」という人には、入学後の学習サポートが充実している大学を選ぶのもひとつの手。「初年次教育」や「基礎演習」など、基礎から丁寧に学び直せるカリキュラムを用意している学校もあります。

とはいえ、工学部を目指すなら、高校のうちから数学や理科に少しでも触れておくことが大切。知識の積み重ねが、入学後の理解や楽しさにもつながります。


高度な数学や物理の問題に対応できないという文系出身でも、準備をすれば工学部へ入学は不可能ではありません。ただし、入学後の学びはどの学科でも理系的要素が必ずあるので、「何に興味があるのか」「将来どんな分野で活躍したいのか」を軸に、自分の得意や個性が活かせそうな学科を探してみるのがおすすめです。

工学部選びでよくあるミスは?後悔しないために知っておこう

「なんとなく有名な大学を選んだら、学びたい分野と違っていた…」
「入ってみたら座学中心で、思っていたものづくりとは違った」
工学部は学科の数も幅広く、それぞれで内容も進路も大きく変わります。だからこそ、“学びたいこと”と“その大学で学べること”が合っているかを、事前によく確認しておくことが大切です。

後悔しないためのポイントは、「興味のある分野がどの学科にあるか」「その大学ではどう教えているか」をセットで調べること。
たとえば、AIに関心がある場合でも「機械系で学べる大学」「情報系に分かれている大学」があるなど、大学ごとの違いがあります。名前だけで判断せず、学科のカリキュラムや授業の雰囲気をチェックしておきましょう。

また、就職実績や資格のサポート体制、研究設備の充実度も見逃せないポイントです。オープンキャンパスでは、授業の様子や実験室、先生・在学生の雰囲気を実際に体験してみてください。

まずは資料請求&オープンキャンパスで情報収集を!

「この大学、ちょっと気になるかも…」 そんなふうに思ったら、まずは資料請求やオープンキャンパスへの参加がおすすめです。
パンフレットでは、学科ごとの学びの内容、取得できる資格、就職実績、キャンパスの様子まで詳しく知ることができます。

さらに、オープンキャンパスでは、在学生からリアルな話が聞けたり、体験授業で実際の雰囲気を感じられたりするチャンスも!

「やっぱりこの分野で学びたい!」
「この大学なら頑張れそう!」
そんなふうに思えるきっかけがきっと見つかります。

自分に合った大学を見つける第一歩として、気になった学校の資料をまとめてチェックしておきましょう。

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