ビューティアドバイザーになるには
- 2020.07.21
投稿日:2020年7月21日|最終更新日:2021年2月26日
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ビューティアドバイザーの概要や仕事内容
ビューティアドバイザーとは
ビューティアドバイザーとは、化粧品販売店において、顧客の化粧品選びをサポートする職業です。BAまたは美容部員、ビューティーカウンセラーなどとも呼ばれ、主に百貨店やドラッグストアの化粧品カウンターで活躍しています。
世の中にはさまざまな化粧品が販売されていますが、これらは肌質や肌の色、なりたいイメージによって、使用すべきものが変わります。しかし、一般の人が多様な化粧品の中からその見極めをするのは、困難でしょう。そのため、化粧品カウンターでは化粧品のプロであるビューティアドバイザーが、顧客の肌の状態やニーズを把握した上で、肌質やイメージに合った化粧品の提案を行っているのです。
そんなビューティアドバイザーは、化粧品や美容、メイクに関する深い知識や技術を持って働いています。そのため、人々の美容に対する関心が高まりを見せる中で、その需要は増していくでしょう。
ビューティアドバイザーの仕事内容とは
ビューティアドバイザーの仕事は、顧客のニーズに合った化粧品を提案することです。顧客に対してカウンセリングを行い、肌の状態やニーズを把握して、それに合った商品を提案、販売します。
また、提案した化粧品を使った顧客へのタッチアップも、ビューティアドバイザーの仕事のひとつです。化粧品の使い方やメイクの仕方を説明しながら、実際の使用感を紹介し、購買へと結びつけます。時には、顧客にフルメイクを施したりネイルポリッシュを塗ったりすることもあるでしょう。
さらに、ビューティアドバイザーは勤務する売り場の管理も行わなくてはなりません。商品の陳列や在庫管理、コットンや綿棒など消耗品の交換など、売り場を美しく保つよう、管理を行います。
これらは、ビューティアドバイザーの売り場での主な仕事になります。ただし、売り場以外でも、化粧品のプロとして知識を高めるために、新商品やメイクの勉強会に参加することもあります。
ビューティアドバイザーになる方法
ビューティアドバイザーになるためには、まず化粧品メーカーや化粧品販売店、ドラッグストアなどに、BA職・販売職として就職しなければなりません。就職すれば、百貨店やドラッグストアなどの各化粧品カウンターに配属され、ビューティアドバイザーとして接客販売を行うことになるでしょう。そこで、商品知識やメイク技術を学びながら、ビューティアドバイザーとしての仕事を身に付けていくことになります。
また、ビューティアドバイザーになるために必須となる学歴はありませんが、就職前にヘアメイク専門学校などで学んでおけば、その学歴は就職に役立ち、就職後の現場でも即戦力として活躍できるでしょう。
ビューティアドバイザーに求められる資格や試験
ビューティアドバイザーとして働くために、特定資格の取得や試験への合格は必要ありません。それよりも大切なのは、実際に化粧品のアドバイスや販売を行うためのスキルです。特に、所属する店舗が扱う化粧品については、特徴や使用方法、注意点などをしっかりと把握し、顧客へのタッチアップにも対応できるようにしておかなければなりません。
とはいえ、このようなスキルはビューティアドバイザーとして働く中で培っていくものであり、働き始めてすぐには身に付きません。しかし、業務の中で先輩の接客を見て学んだり、自宅でタッチアップの練習をしたりと、努力を日々積み重ねていけば、スキルアップは可能でしょう。
また、ブランドやメーカーに関わらず、さまざまな化粧品を知っておくことも大切です。これにより、知識の幅は広がり、顧客に対してより的確な選択やアドバイスができるようになるでしょう。
今後のビューティアドバイザーの将来性
近年、化粧品の市場規模は拡大を続けています。この背景には、人々の美容に対する興味の向上やインバウンド客の増加があり、多くの人が化粧品カウンターを訪れ、化粧品を購入するようになりました。化粧品自体の発展も著しく、このような市場拡大の流れは今後も続くでしょう。
そして、このように化粧品の販売が好調である中で、ビューティアドバイザーは重要な役割を果たしています。美容は専門性の高い分野であるため、ビューティアドバイザーによるプロならではのアドバイスや接客に価値を見出し、商品を購入する人が多いためです。
ただし、ネットショッピングの普及により、化粧品カウンターに行かなくなったという人が増えているのも事実です。ビューティアドバイザーの将来性を高めるためには、ネットショッピングにはないサービスに力を入れていく必要があるでしょう。
ビューティアドバイザーの就職先
ビューティアドバイザーの就職先は、化粧品メーカーや化粧品販売店、ドラッグストアなど、化粧品を扱う企業や店舗です。ビューティアドバイザーの求人は比較的多く、未経験者を採用している企業も少なくないので、就職すること自体はさほど難しくないでしょう。
また、ビューティアドバイザーは、正社員や契約社員、派遣社員、アルバイト、パートなど雇用形態が幅広く、ライフスタイルや将来的なビジョンに合った働き方がしやすい職業です。ただし、派遣社員として働く場合には、派遣会社への登録を経て、各店舗へ勤務することになります。
ビューティアドバイザーの平均年収・MAX年収
ビューティアドバイザーの年収は、勤務するメーカーや店舗によって大きく変わります。そのため、平均年収を一概に上げることはできませんが、年収のボリュームゾーンは250万円〜350万円ほどでしょう。
このように、総合的に見てビューティアドバイザーの年収は決して高くはありません。日本の平均と比較してもその水準は低めです。
ただし、ベテランのビューティアドバイザーやインセンティブが多いビューティアドバイザーであれば、より高い年収を得られる可能性もあり、実力や経験は収入面でも武器になると考えられます。
ビューティアドバイザーに向いているのはこんな人
ビューティアドバイザーに向いているのは、化粧品が好きで、人にメイクをすることに喜びを感じる人です。化粧品やメイクに対する熱意は、ビューティアドバイザーとしてのスキルアップに大いに役立つでしょう。そしてそのためには、自分の好きな化粧品メーカーに就職するのが理想です。
また、流行や最新情報に敏感であることも、ビューティアドバイザーに欠かせない要素のひとつです。化粧品やメイクは流行から受ける影響が大きく、新商品の発売や新技術の開発も盛んであるためです。美容のプロであるビューティアドバイザーは、美容に関する情報に敏感でなければ、務まりません。
さらに、スキンケアやメイクによって美しさを保つ努力も、ビューティアドバイザーには求められます。メーカーの顔となるビューティアドバイザーの肌やメイクは、自社商品の品質を表すものでもあるからです。特にメイクをするにあたっては、そのメーカーのイメージを表現する技術力も必要でしょう。
ビューティアドバイザーに関連する職業や資格
ビューティアドバイザーに関連する職業
ビューティアドバイザーに関連する職業には、ヘアメイクアーティストやメイクアップアーティストがあります。これらは、芸能人や一般客に対してヘアメイクを行う職業ですが、人にメイクを施すという点で、顧客に対しタッチアップを行うビューティアドバイザーの業務に共通しています。また、ビューティアドバイザーを経て、メイクアップアーティストになるという人も多いようです。
さらに、主にヘアカットを行う美容師も、ビューティアドバイザー関連職のひとつ。美容師はニーズに応じて顧客のメイクも担当します。
これらはどれも美容に関する職業であり、人を美しくするために美容のプロとして活躍しています。
ビューティアドバイザーに関連する資格
ビューティアドバイザーに関連する資格としては、メイク関連の資格が挙げられます。その中でも一般的なのは、一般社団法人JMAによる「メイクアップ技術検定」とIBF国際美容連盟による「IBF国際メイクアップアーティスト認定試験」でしょう。これらはどちらもメイクアップの技術および知識を問う資格検定であるため、顧客に対しスキンケア・メイクのアドバイスやタッチアップを行うビューティアドバイザーの仕事に役立ちます。
また、メイクは色を使うことが多いため、「色彩検定」や「カラーコーディネーター検定」により、色の知識を高めておくのも良いでしょう。近年では若年層を中心に、華やかなカラーメイクの需要が増えています。よって、色遣いの知識に長けていれば、ビューティアドバイザーとしての活躍の幅も広げられるでしょう。