【バイオ・生命科学】って何が学べる?研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!

【バイオ・生命科学】って何が学べる?研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
        

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投稿日:2024年3月14日 | 最終更新日:2024年3月15日

【バイオ・生命科学】では何が学べる?

ワクチン開発や遺伝子改変などに利用されているバイオテクノロジー
バイオ・生命科学では、マクロな地球の生態系からミクロな細胞の世界まで、さまざまなレベルで起きている生命現象を実験・観察を行うことで学びを深めます。対象となるのは、バクテリアから人間まで、命あるものすべてです。バイオ・生命科学は観察・実習・実験を繰り返して研究を進めていくところに魅力があります。

バイオ・生命科学が扱う範囲は多岐にわたります。DNAやRNA、タンパク質などを対象にする分子生物学、ミクロな微生物を扱う微生物学、ウイルスを扱うウイルス学、人体の免疫反応を扱う免疫学、細胞の仕組みを学ぶ細胞生物学、生物の歴史を扱う遺伝学や進化学、また工学応用としてのバイオテクノロジーや合成生物学などが含まれます。

バイオ・生命科学は日進月歩で歩んでおり、急速に進化している分野でもあります。近年のバイオテクノロジーの進展によって、新型コロナワクチンの開発や、遺伝子改変動物の作製など、社会から求められるものが増えています。したがって、バイオ・生命科学は今後ますます発展する分野のひとつといえます。

バイオ・生命科学を学ぶと、バイオテクノロジーを扱う食品、製薬、農林水産関係の企業や公的機関などの職業を目指すことができます。

【バイオ・生命科学】とは、どんな学問?

従来の生物学からDNAの構造発見を経て、20世紀後半に大きく進展
バイオ・生命科学は、人間・動物・植物・微生物などの生命体を対象に、自然界での活動や個々の生体現象を解明する学問です。生命の構造や機能、発生、進化、生態系など、生物に関するあらゆる側面を研究します。

バイオ・生命科学が発展してきたのは20世紀以降で、新しい歴史といえます。それまでの生物学でも、チャールズ・ダーウィンによる進化の概念や、メンデルによる遺伝法則は知られていました。ところが、遺伝の実体については明らかになっておらず、応用的な知見はほとんど得られていなかったのです。遺伝物質DNAの構造発見によって、RNAやタンパク質との関係性が明らかになると、バイオ・生命科学は大きく進展しました。生物学にとどまらず、農学・薬学・医学などの周辺分野にも影響を与えるようになりました。

その後、ヒトゲノムの解読などにより、人間と人間以外のすべての生物の連続性が確認され、バイオ・生命科学の解明は一気に進みました。現代では強力なバイオテクノロジーの技術によって、医療応用の道も開かれています。近年よく知られた例では、世界中を襲った新型コロナウイルスの構造をいち早く明らかにし、早期のワクチン開発に寄与しました。このようにバイオ・生命科学は今や、生命の基本的な原則や複雑な相互作用に関する理解を提供し、医学、農学、環境科学などの応用分野においても基盤にもなっています。

【バイオ・生命科学】に関連する学部

生命科学部だけでなく、多彩な学部が関連
バイオ・生命科学に関連する学部としては、理学部、理工学部、生命科学部、生命理学部、農学部、薬学部、医学部、工学部などがあります。

学校によって工学、理学、農学、医学、薬学など領域が異なるため、学びたい分野を明確にしましょう。生命科学=ライフサイエンスの名称を使用していることもあります。
バイオ・生命科学を学べる大学はこちら

【バイオ・生命科学】で学ぶ科目

分子生物学、細胞生物学、微生物学など、実習も充実
バイオ・生命科学で学べる科目には、分子生物学、細胞生物学、微生物学、動物生理学、植物生理学、生化学、遺伝学、発生学、行動学、生態学、進化系統学、免疫学などがあります。講義だけでなく、実習も盛んに行われています。

【バイオ・生命科学】に向いている人

生命に興味があり、観察や実験が好きな人!新たな食や薬を創り出したい人も
    バイオ・生命科学に向いている資質としては、何よりも生き物に興味のあることが挙げられます。対象となる生物は命あるものすべてなので、微生物から大型動物まで、何でもよいでしょう。動物や植物に興味のある人、動物園や植物園が好きな人、動植物の世話が好きな人、ペットを飼育した経験がある人はバイオ・生命科学に向いています。

    また、生き物の観察や実験に夢中になったことのある人、人体に興味のある人、顕微鏡を覗くのが好きな人、手先が器用な人、本や図鑑を読むのが好きな人、生命とはなにかを知りたい人、好奇心に溢れている人、注意深い人などにもバイオ・生命科学は向いています。また、他分野への応用という意味では、安全な遺伝子組換え食物を育てたい、未知の薬やワクチンを作りたい、穀物の生産量を増やしたい、新たな宇宙食を開発したい、などを目標としている人にもバイオ・生命科学は向いています。

    最新のバイオ・生命科学では、さまざまな最先端のテクノロジーが用いられています。新たな手法の開発や、ビッグデータやICTの利用も進んでおり、テクノロジーが好きな人や機械が好きな人もバイオ・生命科学に向いています。

    【バイオ・生命科学】で目指せる職業/資格

    食品、製薬、農林水産などバイオテクノロジー関連の職種を目指せる!
    バイオ・生命科学を学ぶことで目指せる資格には、バイオ技術認定などがあります。

    バイオ・生命科学を学ぶことで目指せる職業としては、バイオテクノロジーを扱う食品、製薬、農林水産関係企業の研究員があります。他にも教職、試験所、博物館、動物園、植物園に関わる職業(分析官やアニマルトレーナー、学芸員など)を目指すこともできます。

    バイオ・生命科学を学べる大学はこちら