【森林科学・水産学】って何が学べる?研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
投稿日:2024年3月14日|最終更新日:2024年9月3日
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【森林科学・水産学】って何が学べる?

日本は言うまでもなく、森林に恵まれた国家です。国土の約67%(約3分の2)が森林に覆われており、世界第2位の森林率を誇ります。その内の1,000万ヘクタール(約40%)は人工林で、戦後の拡大造林を経て以降、過去40年間森林面積の増減はないと言われています。
森林科学・水産学では、木材や非木材製品の生産、森林の再生や再生可能エネルギーの利用、動植物の生態、食品加工や衛生、流通など、国土の保全や環境創造、地域資源の活用、地域振興に関することなどを中心に学びます。
近年の持続可能な開発目標(SDGs)を目指した環境保護運動の世界的な高まりを受け、森林科学・水産学はにわかに注目が集まっている分野でもあります。また、バイオテクノロジーの進展によって、遺伝子改変生物の作製など、社会から求められるものが増えており、森林科学・水産学は今後ますます発展する分野のひとつといえます。森林科学・水産学を学ぶと、林業や農林水産関係の企業のほか、バイオテクノロジーを扱う食品企業、国内外の公的機関、NPOなどの職業を目指すことができます。
【森林科学・水産学】とは、どんな学問?

森林地帯の保全は人々の暮らしに関わるだけでなく、そこに暮らす動植物の保全の役割もあります。近年、猛暑などの気候変動から食料難に陥ったクマなどの動物が人里付近に現れ、民家を襲うといった事件や鳥獣被害が相次いで発生しています。元をたどれば、人類の環境破壊からそうした事態が引き起こされており、森林保護、及びその生態保護は人類の重要な使命でもあります。森林に関する専門知識を学ぶ必要があります。
水産学は海洋や海洋生態系についての学問であり、一帯を海で囲まれた海洋国家である我が国において、歴史的にもその恩恵を受けてきました。近年、やはり水温上昇などの大規模な気候変動から、食卓に馴染みある魚介類が手軽に獲れなくなってきており、漁獲高は年々減り続けています。この問題は世界的なものではなく、実は日本特異のものです。SDGsが掲げるような地球規模の環境問題だけでなく、こうした日本特異の問題についても水産学には問題解決の役割が求められています。
【森林科学・水産学】に関連する学部

また、畜産学部、バイオテクノロジー学部、バイオサイエンス学部、応用生物学部、生命科学部、生命理学部、理学部なども森林科学・水産学に関連しているといえます。「森林科学コース」という呼び名のところもあります。
また、大学名に「水産」とついているケースもありますので、注意して検索してみるとよいでしょう。
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【森林科学・水産学】で学ぶ科目

【森林科学・水産学】に向いている人

他にも、水槽でペットを飼育した経験がある、家畜の世話が好き、乗馬が好き、森林浴が好き、生き物全般に興味がある、動物園や植物園が好き、動植物の世話が好き、なども森林科学・水産学に向いています。その意味では、キャンプが好き、魚獲りや釣りが好き、山登りやトレッキング、海での水泳やダイビングが得意など、広くアウトドアが好きな人も森林科学・水産学に向いているといえます。
近年では多種多様な問題解決にバイオテクノロジーの技術も求められるため、希少生物種の漁獲量を増やしたい、新たな品種を開発したい、などを目標としている人にも森林科学・水産学は向いています。生き物の観察や実験に夢中になったことのある人、顕微鏡を覗くのが好きな人、森林や水産の本や図鑑を読むのが好きな人、魚介類やお寿司が好きな人、にも森林科学・水産学は向いています。
【森林科学・水産学】で目指せる職業/資格

森林科学・水産学を学ぶことで目指せる職業としては、林業や水産業のほか、農林水産省や都道府県庁などで森林や海洋を管理・保全する職業があります。他にも、農学・バイオサイエンス関連の職種や、試験所、博物館、動物園、植物園、水族館に関わる職業を目指すこともできます。
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