消防官(消防士)になるには?年齢制限や必要な資格、おすすめの専門学校も紹介
- 2020.01.29
投稿日:2020年1月29日|最終更新日:2024年10月9日
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消防士という仕事は、地域住民の安全を守り、いざという時に駆けつける存在として多くの人から尊敬を集めています。
しかし、消防士になるにはどのようなことをすれば良いのか、具体的なイメージが湧かない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、消防官(消防士)になるための具体的なステップや必要な資格、年齢制限など、気になる情報を詳しく解説します。
また、消防士の仕事内容や魅力、おすすめの専門学校についても紹介しているので、消防士という職業に興味を持っている人はぜひご覧ください!
消防官(消防士)とは?
まず前提として「消防官」というのは俗称です。
階級(後述します)を持っている消防隊員を「消防吏員(しょうぼうりいん)」といいますが、消防本部や消防署などに努めている消防吏員のことを消防官と呼んでいます。
なぜ消防官というのかというと、自衛官や警察官という言葉が世の中に浸透していることから、馴染みのない消防吏員ではなく消防官と呼ばれるようになったそうです。
とは言っても、消防吏員のことを一般的に思い浮かべた時にすぐに出てくる言葉は「消防士」なのではないでしょうか?
実は消防士というのは階級のことで、警察官でいうところの巡査のような感じで階級の一番下に当たります。
つまり消防官のことを消防士と呼ぶのはちょっと違うということになりますね(ちなみに階級は下から消防士→消防副士長→消防士長→消防司令補→消防司令→消防司令長→消防監→消防正監→消防司監→消防総監の10階級となっています)。
これから試験を受ける方などは知っておいたほうがよい知識だと思います。
ではここからは「消防官」として話を進めていこうと思います。
消防官はほぼすべての人が地方公務員です。地方自治体の消防本部や消防署に所属し、消火や救助・救急・予防などの業務を行い人々の安全を守っています。
消防官になるためには、消防士採用試験に合格しなければなりません。
採用は地方自治体ごとに行われるので、自分が受験する地域の採用試験について確認する必要があります。
消防官(消防士)の仕事内容とは?
消防官はどのような仕事を行っているのでしょうか?
●消防隊
消防の仕事の代表的なものといえば消火活動ですね。
消防隊の中でもまず初めはポンプ車で消火活動を行っていくことが多くなります。
その後、高所での作業が可能なはしご車での消火活動を行えるようになったり(所属先によっては内部資格を取得する必要があります)、特殊災害に対応する特別消火中隊、毒物・テロなどに備える化学隊など特殊な訓練を経てプロフェッショナルになっていく人もいます。
●救助隊
レスキュー隊をはじめとした人命救助の部隊です。
救助隊員になるためには消防学校の救助科などで1か月以上訓練を受けなければなりません。
火災や交通事故、地震などの自然災害だけでなく、水難事故、山岳事故にも対応します。
大きな自治体の場合は水難救助隊、山岳救助隊を編成しているところもありますが、小さな自治体の場合は救助隊がすべてを行っているところもあります。
ほかにも東京消防庁に所属するハイパーレスキュー隊などもあります。
ハイパーレスキュー隊は阪神淡路大震災がきっかけで作成された部隊で、最高レベルの救助技術を持って全国各地で起こる大規模災害や海外の災害に駆けつけて救助活動を行います。ハイパーレスキュー隊を皮切りに、他の中核都市などでも「高度救助隊」や「特別高度救助隊」といった高レベルの救助隊を設置しています。
●救急隊
救急車に乗って急病人などのところに駆けつけてくれるのが救急隊です。
救急車で適切に処置をしながら病院へ搬送する役割を担っています。
救急車は3名のチームで編成されることが多く、そのうち2人が救急隊員で、1人が国家資格を持った救急救命士です。
救急隊員になるためには救急課程研修を受けて資格を取得する必要があります。
救命救急士は主に救急車に同乗し、傷病者を病院に搬送するまでの間の救急救命を行います。傷病者が心肺停止など緊急事態になってしまったときには必要に応じて家族への説明・同意を得て医師の指示に従い医療行為(本来は医師にしか認められない業務)を行うことができます。
消防官が救急救命士になるには救急隊員として5年、または2,000時間以上の勤務経験があれば、養成所の研修を受けて、国家試験に合格することになります。
また、あらかじめ救急救命士の資格を取得している人が消防官になったとしても、すぐに救急隊員になれるわけではありません。数年間消防隊などで勤務し知識や経験を得たうえで救急隊に勤務することになります。
●通信指令
119番の通報に対応する通信伝令部隊が対応します。必要な情報を聞き出し、最寄りの消防隊や救急隊などに指示を出します。
要救助者の状態に応じて、通報者に心肺蘇生法の指導を行うこともあります。
通信指令を行うのはすべて消防官です。救急隊員の経験や救急救命士の資格を持つ人が多いです。
●事務職
総務などの一般的な事務だけでなく、消防設備の設置・指導や消防設備の査察、ガソリンなどの危険物を扱う施設の危険物検査なども行います。
他にも消防車の運転を行う「機関員」、火災の原因や損害の状況の調査を行う「火災原因調査員」、政令指定都市などが所有している救助ヘリの操縦や救助を行う「航空隊員」「航空救助員」などもあります。
消防士の仕事は火災の鎮圧だけでなく、救助活動、防災活動、予防活動など、多岐にわたる活動を行っているのです。
消防官(消防士)になれる専門学校一覧
消防官(消防士)になる方法(資格取得方法等)
消防士になるためには、まず各自治体が行う採用試験に合格する必要があります。試験の内容は、筆記試験、面接、体力試験など、自治体によって異なります。
そして消防士採用試験に合格後は、消防学校に入学します。一般的にはここで半年間、公務員や消防としての訓練や知識等を学び、修了後に適性や希望によって配属先が決まります。
なお、消防学校では在学中に自治体から給料が支給されます。
消防官になるための条件
採用試験は高卒程度から大卒程度まで受けることができますが、年齢制限や身体条件がありますのでそちらを満たしておかなければなりません。
例として東京消防庁消防官の受験資格となる年齢の基準と身体条件をみてみましょう。
Ⅰ類(大卒程度試験):21歳~29歳(大学を卒業している人(見込みを含む))
Ⅱ類(短大卒業程度試験):19歳~29歳
Ⅲ類(高卒程度試験):17歳~21歳
【身体条件(男性)】
身長:おおむね160㎝以上
体重:おおむね50㎏以上
胸囲:身長のおおむね1/2以上
視力:両眼が0.7以上(矯正視力を含む)で、かつ一眼でそれぞれ0.3以上あること
色覚:消防官として職務執行に重大な支障がないこと
聴力:正常であること
肺活量:おおむね3,000cc以上
体力検査:1km走、反復横跳び、上体起こし、立ち幅跳び、長座体前屈、握力、腕立て伏せにより体力を検査します。
やがて社会人となる、あなたがすべき「第一歩」です。
「社会人になる」その準備期間となる学校は、何を基準にして選択しますか?
もちろん「各自それぞれの視点」はあるかと思いますが、多くの学生を見てきて言えることは、「自分に合う学校を選択する」という視点です。
本校は、一人ひとりの「個」に合わせた授業を実践しています。
また2年間という限られた中で、今、若い人たちの多くが苦手としている、行動力・自立心・コミュニケーション力の育成にチカラを入れた指導をしています。
「自分に合う学校かどうか」確かめてみてください。
東京商科・法科学院専門学校
消防官になるための採用試験について
試験内容は各地方自治体によって異なりますが、基本的に筆記試験、面接、体力試験が課されます。
筆記試験では、一般常識や専門知識が出題されます。専門知識といっても、消防に関する知識だけでなく、国語や数学、理科などの基礎学力も問われることがあります。
面接では、志望動機や人物像が評価されます。「なぜ消防士になりたいのか」という質問に対して、具体的なエピソードを交えて熱意を伝えることが大切です。
体力試験では、体力はもちろん、持久力や協調性も求められます。消防士の仕事は体力的に非常にハードなので、日頃から体力作りに励むことが重要です。
参考に東京都消防庁消防官の採用試験についてみてみましょう。
試験科目:【一次試験】
・教養試験(Ⅰ類からⅢ類までのそれぞれ卒業程度の筆記試験)
知能分野:文章理解、英文理解、判断推理、空間概念、数的処理、資料解釈
知識分野:人文科学(国語、歴史、地理)
社会科学(法学、政治、経済、社会事情)
自然科学(数学、物理、化学、生物)
・論(作)文試験
課題式でⅠ類・Ⅱ類は論文試験、Ⅲ類は作文試験
・資格、経歴評定
各種免許、語学の資格など。
・適性検査
【二次試験】
・身体・体力検査
消防官として職務遂行に必要な身体、体力、健康度を検査します。
・口述試験
個人面接を行います。
今後の消防官(消防士)の将来性
コンクリート造のマンションなどが増えて木造建築家屋などが少なくなっているため消防士の出動件数が減少しているかというとそうではないようです。
火事だけでなく台風や地震などの自然災害にも対応しなければなりませんし、高齢化でベテランの消防官が定年を迎えてどんどん退職していきます。
そのため人員不足になっている消防署もあります。
人命救助は常に必要とされること、人員不足であることも含めて、この先いくら公務員が削減されたとしても消防官が大幅に人員の削減を削減される可能性は少ないといえます。公務員のためリストラがないという点から見ても、消防官は将来性があり安定している職業といえるでしょう。
ただし、人命にかかわる責任が重く、大きな使命を持つ職業ですので多大なプレッシャーがある職業であることを念頭に置いておかなければなりません。
消防官(消防士)に向いているのはこんな人
消防士に向いている人は、体力があり、責任感が強く、チームワークを大切にする人です。また、危険な状況でも冷静に対応できることや、人々の役に立ちたいという強い気持ちを持っていることも大切です。
しかし、人を助けたいという思いが大切ではありますが、ドラマのようにかっこよく火の中に飛び込んでいく人…というのは消防官には向いていません。無茶をして火災に巻き込まれてしまえば、誰かがまた自分を救助しなければならなくなります。
常に冷静に自分の身を守り、そのうえでどのように救助活動を行うことができるかを考えられる人が消防官に向いている人だといえます。
また、仲間と協力して救助活動を行うことが重要ですので、高いコミュニケーション能力を持っている人であることが求められるでしょう。
体力があり運動が好きだということも求められます。
消防官(消防士)になるメリット・デメリット
消防士には、多くのメリットがあります。
・社会貢献できる:人々の命や財産を守るという、やりがいのある仕事です。
・安定した職業:公務員なので、安定した収入と福利厚生が得られます。
・多様な仕事:火災の鎮圧だけでなく、救助活動や防災活動など、さまざまな仕事に携わることができます。
一方で、デメリットも存在します。
・体力的にハード:体力的に非常にハードな仕事です。
・シフト制:シフト制勤務のため、不規則な生活を送らなければなりません。
・精神的な負担:災害現場で、辛い場面に遭遇することもあります。
消防士になるためには、体力、知識、精神力など、さまざまな能力が求められます。
しかし、人々の役に立ちたいという強い気持ちがあれば、あなたにとってなによりもやりがいのある仕事になるでしょう。
消防官(消防士)になるための具体的なステップ
2.体力づくり:体力試験に合格するために、日頃から体力づくりに励みましょう。
3.筆記試験対策:一般常識や専門知識を勉強しましょう。
4.面接対策:志望動機を明確にし、面接練習を行いましょう。
これらについては、消防官などの公務員試験対策に強い専門学校などで特別なカリキュラムを組み、効果的な対策を行っている傾向にあります。
消防官(消防士)になれる専門学校一覧
おすすめの消防官(消防士)に関連する専門学校
ここからは、おすすめの消防官(消防士)に関連する専門学校をご紹介します。
いずれも消防官に関連する分野でとても評価の高い学校なので、専門的に学びたいという方には最適な学校です。
大原法律専門学校【東京都千代田区】
◆関連学科:消防官コース、公務員総合コース、公務員&民間就職コース、1年制公務員チャレンジコース
全国45都市に101校!「本気になったら大原!」
警察官・消防官・国家公務員・地方公務員に強い大原でキミの「なりたい」をみつけよう!
上野法律専門学校【東京都台東区】
◆関連学科:法律行政学科、行政学科
上野法律専門学校は公務員になりたい人のための学校です。『自主・自立の心と公徳心を持った社会人を育成する』ことを教育理念として、公務員試験に必要な知識だけではなく、社会人として必要なビジネス知識やOA技能なども指導します。国民、住民に信頼される公務員を送り出すことを目標としています。
上野法律専門学校の詳しい紹介はこちら駿台法律経済&ビジネス専門学校【東京都代田区】
◆関連学科:<法律経済学科>大学編入・短大併修コース (経済・経営・商学部系)、<法律実務学科>大学編入・法律資格コース(法・政治学部系)、<法律経済学科>公務員受験コース
大学編入、法律資格取得、公務員、警察官、消防官、ビジネスの世界へ。
駿台法律経済&ビジネス専門学校は、受験指導に約一世紀の歴史を誇る駿台予備学校のグループ校。
皆さんが持つ可能性を現実のものとする場です。
東京商科・法科学院専門学校(2025年4月|東京ビジネス&キャリア専門学校に校名変更予定)【東京都千代田区】
◆関連学科:公務員学科(昼間部)
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