大学の学部・学科と卒業後のキャリアの関係を知りたい!
投稿日:2024年11月25日|最終更新日:2024年11月25日
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大学での学びは、卒業後のキャリアに大きく影響します。学びたい学部や学科を選ぶときは、将来の進路に大きな影響を与えることを意識して決めることがとっても大切。
今回は、大学の主要な学部とその卒業後のキャリアについて詳しく説明します。自分の興味や将来の目標に合わせて学部・学科を選びましょう!
学部・学科と卒業後のキャリアの関係
卒業後の進路には、企業への就職や大学院進学、専門職への道など多様な選択肢があります。
一般的に文系では商学や経済学部、理系では情報工学や薬学部などが就職に有利ともいわれます。
しかしもちろん重要なのは、自分の興味や将来の目標に合った学部・学科であること。気になる学部や学科で学べる学問内容や進路を確認して選びましょう。
医師、薬剤師、看護師などの専門職は、資格を取るために特定の学部で学ぶ必要があるので、学部や学科選びは特に注意が必要です。
なお、文部科学省の令和5年度「学校基本調査」によると、日本には670を超える学部名が確認されています。また、学科数は延べ3500ほどにのぼります。
そのため、今回ご紹介する学部・学科の編成は大学によって異なることもあります。それは大学による学び方の違いにつながる場合が多いので、気になる学科は大学ごとに確認してより理解を深めていってくださいね。
人文科学系学部
人文科学系の学部では、主に人間と文化に焦点を当て、人間の精神や文化、社会に関する研究を行います。人間の存在や文化的営みを深く理解し、社会や歴史の中での人間の役割を探求することを目的としています。
文学部
文学、哲学、歴史、心理学などを学び、人間や社会について深く考察します。
卒業後のキャリア:出版、商社、メーカー、観光など幅広い。国語科や社会科の教員免許を取得することも可能。
教育学部
教育の理論と実践を学び、教員免許の取得を目指します。教育心理や特別支援教育など、多様な専門分野があり、大学や履修内容によって取得できる教員免許は異なります。
卒業後のキャリア:教員や研究者を目指す学生が多い。
社会科学系学部
社会科学系の学部は、政治学、法学、経済学、経営学、社会学など、社会の構造や運営に関する多様な学問を総合的に学ぶことができる学部です。これらの学問は、社会のルールや生産・消費活動、組織のあり方などを研究対象とし、学際的なアプローチを通じて複雑な社会問題を解決する力を養います。
法学部
法律学や政治学を専門とする学部で、憲法、民法、刑法などの基本六法を学びます。これに加え、労働法や知的財産法などの専門的な法律も学ぶことができます。
卒業後のキャリア:弁護士や裁判官、検察官など法律家のほか、公務員を目指す学生も多い。
経済学部
経済学を中心に、国の政策、銀行の役割、企業の仕組み、個人の消費行動など多岐にわたる領域を学び、社会の仕組みや課題を理解する力を養います。文系に分類されることが多いですが、数学や統計など理系の要素も含まれています。
卒業後のキャリア:金融業界や商社、公務員、税理士や公認会計士の資格取得を目指す人も。
商学部
企業経営やマーケティングについて学び、企業活動や商業全般に関する知識を深めます。ビジネス社会の中心である「企業」に関する問題を分析するところが、国や地域などの経済全体の動きを分析する経済学部との違いです。
卒業後のキャリア:銀行や証券会社、保険関連企業、商社など。公認会計士や税理士などの資格取得を目指す人も。
自然科学系学部
自然科学系の学部は、物理学、化学、生物学、地球科学、天文学などの基礎科学を学び、これらの知識を応用して現代社会の問題を解決することを目指す学問分野です。学生は、物質の構造や化学反応、生物の生態などを探究し、工学や医学、農学などの応用分野にも関連する知識を身につけます。これにより、公共福祉や産業の発展に貢献することが期待されます。
理学部
自然科学全般を学び研究するための学部です。主に数学、物理、化学、生物学、地学などの分野を深く学び、研究職や教育職に進むことが多い学部です。実験やフィールドワークが多く含まれます。
卒業後のキャリア:化学メーカーや製薬メーカーの研究職や開発職、品質管理職など
工学部
機械工学、電気工学、情報工学など、物理学や化学などの自然科学や数学を基礎に、社会に役立つ多様な工業技術や知識を学ぶ学部です。ものづくりや仕組みづくりに必要なスキルを身につけ、新しい製品やサービスを生み出す技術者としてのキャリア形成に重点が置かれています。
卒業後のキャリア:自動車メーカーやIT企業などエンジニアリング分野で働くことが一般的。
健康・医療系学部
医学部
医学に関する研究と教育を行う学部です。一般的に、医師を養成するための6年制の学科が含まれていますが、大学によっては看護学科や保健学科なども含まれることがあります。医学部では、基礎医学や臨床医学、社会医学など幅広い分野を学びます。倫理観と人間性も重視されます。
卒業後のキャリア:医師、研究者
看護学部
主に看護師資格取得を目指し、看護技術や理論、人間性について深く学びます。在宅看護や国際看護なども今後の重要なテーマです。
卒業後のキャリア:看護師や保健師、助産師など
薬学部
薬に関する専門的な知識と技術を学ぶための学部であり、主に2つの課程が存在します。6年制課程は薬剤師を目指す学生向けで、国家試験の受験資格を得るために必要な教育を提供します。一方、4年制課程は主に研究者を育成することを目的としており、薬剤師資格は取得できません。
卒業後のキャリア:薬剤師、製薬会社の研究者、医療機関での職務など
芸術・表現系学部
音楽や美術、デザインなどの芸術的表現を学ぶ学部です。学生は、伝統的なファインアートから先端的なメディア芸術まで、多様なカリキュラムを通じて新たな文化芸術の時代を切り開くスキルを身につけます。理論と実践を融合させ、現代社会の問題に対応する能力を育成することを目指しています。
芸術学部
卒業後のキャリア:画家、音楽家、俳優、作家、デザイナーなど。一般企業でデザインや広報につくことも多い。
その他の学部
国際関係学部
国際社会における国と国との相互理解を目指し、平和で友好的な関係を築くための学問を研究する学部です。歴史学、政治学、社会学、経済学など多角的な視点から国際問題を分析し、解決策を模索します。卒業生は、外交官や国際公務員、通訳、マスコミ関連職など、国際的な視野と語学力を活かせる職場で活躍することが多いです。グローバルな視点から国際問題を研究し、多文化理解や国際協力に関心のある学生に適しています。
体育学部
トレーニングやコーチング理論、スポーツ医学、心理学、バイオメカニクス、スポーツ史など、スポーツに関連する多岐にわたる知識と技術を学ぶ学部です。教員免許や各種スポーツ関連資格(アスレティックトレーナー、健康運動指導士など)の取得も可能です。卒業後は、体育教師、トレーナー、スポーツインストラクターなど、多様な職業に就くことができます。
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卒業後のキャリアについて
卒業後のキャリアは、大学での学びを基に多様な選択肢が広がります。
ここでは、主なキャリアパスとそれぞれの特徴を説明します。自分にはどのような職業が適しているかはもちろん、どのような働き方を求めているかも、じっくり検討してください!
民間企業への就職
新卒採用は日本の伝統的なスタイルであり、企業は若手人材を求めています。特に少子高齢化が進む中で、企業は新卒者を積極的に採用しようとしています。
公務員としてのキャリア
公務員は安定した雇用が魅力であり、年功序列や終身雇用が一般的です。公務員試験に合格するためには、計画的な学習が必要ですが、その安定性から多くの学生が目指します。
起業や家業を継ぐ
特にITやWeb関連の分野では、学生起業が増加しています。SNSの普及により、自分のビジネスを立ち上げることが以前よりも容易になっています。
フリーランスとして独立
リモートワークの普及に伴い、自由な働き方を求める人々が増加しています。フリーランスとして働くことで、自分のペースで仕事を進めることが可能ですが、収入の不安定さや社会保障の欠如といったリスクも伴います。
大学院や専門学校への進学
特に理系分野では専門性を高めるために大学院進学が一般的です。進学することでより深い知識を得られる一方で、学費や時間がかかるため慎重な判断が求められます。
まとめ
学部や学科の選択には、自分がどのような分野に興味を持ち、それをどのように将来のキャリアに結びつけたいかを考えることが重要です。各学部にはそれぞれ異なる特徴とキャリアパスがあるので、自分自身の目標と照らし合わせて慎重に選びましょう。
将来像を明確にし、それに向けた計画を立てることで、有意義な大学生活とキャリア形成につながります!
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