集英社に就職するには?編集者を目指すなら知っておきたいこと
- 📅 投稿日 2025年12月24日│最終更新日 2025年12月24日
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「少年ジャンプ」や「りぼん」「non-no」といった雑誌を手がける集英社。漫画好きやファッション誌愛読者なら、一度は「ここで働けたら」と思ったことがあるかもしれません。
でも、実際どうやって集英社に入るのか。どんな準備が必要で、どんな人が向いているのか。この記事では、実際のところどうなのかを探っていきます。
集英社ってどんな会社?
集英社は1926年に小学館から分離独立して生まれた、日本を代表する総合出版社です。現在は創業100年近い歴史を持ち、出版業界では「御三家」の一角として知られています。
何といっても強みは漫画。「週刊少年ジャンプ」は日本の漫画文化を牽引してきた存在で、「ONE PIECE」や「鬼滅の刃」「呪術廻戦」など、時代を象徴する作品を次々と世に送り出してきました。
少女漫画の「りぼん」や「マーガレット」、青年向けの「ヤングジャンプ」なども根強い人気があります。
一方で、ファッション誌「non-no」や「MAQUIA」、文芸誌「すばる」、ライフスタイル誌など、幅広いジャンルの雑誌を展開しているのも特徴です。書籍では文芸書や新書、ビジネス書まで手がけており、単なる「漫画の会社」ではない奥行きがあります。
近年は電子書籍サービス「ゼブラック」やデジタルメディアにも力を入れ、紙とデジタルの両輪で勝負している印象です。
集英社の採用、どんな仕組み?
集英社の新卒採用は、基本的に年に1回、総合職として一括で行われます。入社後に編集部門、営業部門、管理部門などに配属される形です。
つまり「編集者志望です」と言っても、必ずしも編集部に配属されるとは限りません。
ただ、集英社の場合は編集部門への配属が比較的多く、特に漫画雑誌や女性誌など人気部署への配属を希望する人は多いようです。
総合職採用なので、希望部署に必ず配属されるわけではありません。
でも、どの部署でも「コンテンツを世に届ける」という目的は同じです。
選考の流れ
採用選考では、エントリーシート、適性検査、複数回の面接を経て内定が出ます。特徴的なのは、面接で「あなたがやりたい企画」を問われることが多い点。単に「本が好き」というだけでなく、「こういうものを作りたい」という具体的なビジョンを持っているかが重視されます。
編集者は企画力が命です。どんなに優秀でも、「何を作りたいか」がない人は厳しい。逆に言えば、学歴や経歴以上に、その人の発想や熱量が評価される世界でもあります。
どんな人が集英社に向いている?
集英社の編集者に求められるのは、まず「企画力」と「人を動かす力」です。
編集者は漫画家や作家、カメラマン、デザイナーといったクリエイターと二人三脚で作品を作ります。自分でペンを取るわけではないけれど、「こういうものが作りたい」というビジョンを持ち、それを周囲に伝えて形にしていく役割。だから、コミュニケーション能力やリーダーシップも欠かせません。
漫画編集者の場合
漫画編集者の場合は特に、漫画家と深く関わります。新人作家を発掘し、構成を一緒に練り、ときには厳しいことも言いながら作品を磨き上げる。体力も精神力も必要で、締め切り前は徹夜も珍しくありません。
ファッション誌・文芸誌の編集者の場合
ファッション誌や文芸誌の編集者も似たようなもので、トレンドを読み、企画を立て、取材をし、ライターやカメラマンをアサインして誌面を作っていきます。華やかに見えて、地道な調整や交渉の連続です。
「好きなことを仕事にしたい」という気持ちだけでなく、「これを世に出したい」という強い意志と行動力がある人が、この世界では生き残っていけるのだと思います。




学歴は関係ある?おすすめの大学は?
正直に言うと、集英社のような大手出版社は狭き門です。ここ数年の採用人数は例年20数人。採用倍率は非公表ですが、数百倍とも言われています。
学歴が全てではありませんが、実際には東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学といった難関大学の出身者が多いのも事実です。ただし、これは「高学歴だから有利」というより、「そもそも応募者に難関大学生が多い」「地頭の良さや発想力が選考で評価される」という側面が大きいでしょう。
学部は文学部や法学部、経済学部などさまざま。理系出身の編集者もいます。出版業界では、特定の学部が有利ということはあまりありません。
大学時代に何をするかが大事
むしろ大事なのは、大学時代に何をしたか。サークル活動、アルバイト、ゼミ、留学、趣味など、自分なりに熱中したことや、そこから得た学びが面接で問われます。
「本をたくさん読んだ」だけでは弱く、「こういう経験をして、こういう視点を持った」というストーリーが語れるかがポイントです。
もし出版業界を目指すなら、早い段階から業界研究をしておくと良いでしょう。インターンシップに参加する、OB訪問をする、出版系のイベントに足を運ぶといった行動が、後々の選考で活きてきます。
専門学校や他のルートもある?
大手出版社は基本的に大卒が前提ですが、編集の仕事自体は決して大卒だけの世界ではありません。
例えば、編集プロダクションや小規模な出版社では、専門学校卒や高卒で働いている人もいます。編集・ライター系の専門学校では、実務的なスキルを身につけることができ、卒業後すぐに現場で働くことも可能です。
また、最近ではWebメディアの編集者も増えています。こちらは紙媒体以上に実力主義で、学歴よりも実績やセンスが重視される傾向があります。
さらに、フリーランスの編集者やライターとして独立する道もあります。まずは小さな仕事から始めて実績を積み、徐々に大きな仕事を任されるようになる。こうしたルートで成功している人も少なくありません。
ただし、集英社のような大手出版社の正社員を目指すなら、やはり四年制大学を出ておくのが現実的です。
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編集者以外の仕事もある
集英社には編集者以外にも、営業、宣伝、制作、管理部門などさまざまな職種があります。
営業
営業は書店やネット書店と交渉し、売り場を作り、売上を伸ばす仕事。編集者が作った本を世に広めるという意味で、非常に重要な役割を担っています。
宣伝
宣伝は広告やSNS、イベントを通じて作品をプロモーションします。映画化やアニメ化のタイミングでキャンペーンを打つなど、クリエイティブな発想が求められる部署です。
制作
制作部門は印刷や製本の手配、品質管理などを担当。地味に見えて、本の仕上がりを左右する重要な仕事です。
こうした職種も含めて、集英社は「総合職採用」なので、入社してからどこに配属されるかは分かりません。でも、どの部署でも「良いコンテンツを作って届ける」という目的は共通しています。
今からできることは?
集英社を本気で目指すなら、今からできることがいくつかあります。
1. たくさんの本を読む
漫画でも小説でも雑誌でも構いません。ただし、ただ読むだけでなく、「なぜこの作品は面白いのか」「この企画はどうやって生まれたのか」と考えながら読むと、編集者的な視点が養われます。
2. 自分で何かを作ってみる
文章を書く、動画を作る、イベントを企画する、SNSで発信する。形式は何でもいいのですが、「ゼロから何かを生み出す」経験は、編集者として働く上で必ず役に立ちます。
3. いろんな人と話す
編集者は人との関わりが全てです。友達、先生、家族、バイト先の人など、さまざまな人とコミュニケーションを取る中で、自然と「人を動かす力」が磨かれていきます。




最後に
集英社に入るのは簡単ではありません。でも、不可能でもありません。
大事なのは、「集英社に入ること」を目的にするのではなく、「こういうものを作りたい」というビジョンを持つことです。その過程で自然と、自分に必要な力が見えてくるはずです。
もし仮に集英社に入れなかったとしても、編集者として働く道は他にもたくさんあります。小さな出版社、Webメディア、フリーランス。どの道を選んでも、「良いものを作って届けたい」という気持ちがあれば、きっと面白い仕事ができると思います。
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