ダイビングインストラクターになるには?仕事内容や資格、将来性などを徹底解説!
- 2020.09.15

投稿日:2020年9月15日|最終更新日:2024年10月21日
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ダイビングの魅力をもっとたくさんの人に伝えたい!そんな気持ちでダイビングインストラクターに憧れている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、ダイビングインストラクターになるための道のりを、仕事内容、必要な資格、将来性、そして向いている人の特徴まで、徹底的に解説していきます。ダイビングインストラクターという夢の実現にぴったりな学校情報も紹介するので、ぜひ最後までお読みください!
ダイビングインストラクターとは?
ダイビングインストラクターとは、スキューバダイビング(スキューバ=自給式水中呼吸装置を利用して水中を楽しむスポーツ)の体験をする方に対するガイドや指導、ライセンスを取得したい人に対する教育や指導する職業です。
ダイビングに興味を持つ人々に、安全にそして楽しくダイビングを体験してもらい、海の素晴らしさ、多様な生物、そしてダイビングの技術を伝授し、ダイバーのスキルアップをサポートします。
ダイビングインストラクターの仕事内容
ダイビングインストラクターの仕事は、一言でいうと「人々に安全にダイビングを楽しんでもらうためのサポート」です。具体的には、大きく分けて以下の3つの仕事があります。
①ダイビングライセンス取得のための指導
ダイビングインストラクターの仕事としてまず思い浮かぶのは、ダイビングレッスンでしょう。初心者向けの体験ダイビングから、上級者向けの専門コースまで、様々なレベルのダイビングレッスンを行います。
スキューバダイビングのライセンスを発行している団体は国内だけで30ほど存在しており、それぞれ資格名称やダイビング可能な水深などが異なります。
ダイビングショップに所属するインストラクターは、各団体のライセンスを取得するための講習会などを行っています。講習内容も団体によって異なりますが、約3~4日間のスケジュールで行われ、学科やプール実習、海洋実習などが行われます。その指導から認定までをダイビングインストラクターが行います。
②ダイビングの付き添い・ガイド
- 体験ダイビングのサポート:ダイビング未経験者でも安全に体験できるようにサポートします。
- ダイビングツアーの企画・運営:魅力的なダイビングスポットへ安全に案内します。
- 顧客の安全管理:顧客のスキルや体調に合わせて、適切なサポートを行います。
- 事前の準備:天候や海況をチェックし、必要な装備の準備を行います。
- 記録の管理:ダイビングログを正確に記録します。
一般の人の体験型ダイビングへの付き添いをすることだけでなく、ライセンスを持つダイバーに対してダイビングスポットの見どころをガイドすることもスキューバダイビングインストラクターの仕事です。ツアーガイドとして、ダイビングツアーの企画・運営を行い、ダイバーを安全に魅力的なポイントへ案内することもあります。
海に出る日は天候と潮の流れなどを考慮してから顧客の受け入れ可否を決定するため、まず朝に天気図をチェックします。受け入れ可能な場合は、顧客に来店を促す連絡をしたり集合場所まで迎えに行ったりします。
そして、ダイビングスポットまで顧客を乗せていくボートや船、貸し出すダイビング器材などの点検を行います。また、事故防止のためにあらかじめ各顧客のダイビング記録(ログ)やライセンスを確認して、顧客のダイビング技術を把握しておくことも重要です。
顧客がショップに到着したら、顧客をダイビングスポットへ案内します。到着後は改めて天候などを確認・判断し、各顧客の技量や体調に合った適切なサポートや指導を行います。
終了後はログをつけます。ログには回数や水深などが記録されているため、ダイビングライセンスやインストラクターライセンスを取得するための要件となるのできっちりと書いておかなければなりません。最後に貸出機材を整備して現場での業務を終えます。
③陸上業務(器材管理)
- 店舗運営::ダイビングショップの運営に関わる様々な業務を行います。
- 器材管理:ダイビング器材の整備や点検を行います。
- 顧客対応:顧客からの問い合わせ対応やダイビング用品の販売を行います。
意外にも、ダイビングインストラクターの仕事の6~7割は陸上での業務です。
ダイビングショップは小規模な店舗が多いため、店舗運営に必要な業務はインストラクターも含めたスタッフ全員で行うケースがほとんどです。
そのようなケースでは、②のようにツアーの送迎の手配や、ダイビング器材の整備、ダイビング用品の販売といったこともインストラクターが担当します。
ダイビングインストラクターの仕事は、単に水中での指導だけでなく、陸上での様々な業務も含まれます。 海はもちろん、陸上の仕事も楽しむことができる仕事と言えるでしょう。
ダイビングインストラクターになる方法(資格取得方法等)
ダイビングインストラクターになるためには、各ダイビング団体が認定するインストラクターコースを受講し、試験に合格する必要があります。
団体ごとにインストラクター試験の詳細は異なりますが、どの団体でもまずはダイバーとしてのダイビング技術を証明する資格を取得してからインストラクター資格を目指していくことになります。
代表的な団体としては、PADI(Professional Association of Diving Instructors)やCMAS(世界水中連盟)などが挙げられます。
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ダイビングインストラクターの資格や試験、難易度について
ダイビングインストラクターの6割はPADI(パディ)という認定団体のライセンスを取得しています。そのため、ここではPADIについてみていきましょう。
PADI「ダイブマスター」試験について
PADIインストラクターになるためには、まず「ダイブマスター」の講習を受講します。ダイブマスターはダイビングスキルをダイビングのプロとして磨き、PADIインストラクターや生徒ダイバーのアシスタントを経験しながら、リーダーシップ能力を開発する資格です。
ダイブマスターコースを修了したらPADIインストラクターの受講が可能になります。
PADIインストラクターの概要は以下の通りです。
参加条件:
・ダイブマスター以上または同等の他団体でリーダーシップレベルに認定されていること
・18歳以上であること
・60ダイブのオープンウォーターダイブの経験証明(ディープ、ナイト、ナビゲーションを含む)
・認定ダイバーになってから、6ヶ月以上経っていること
・過去2年以内にCPR(心肺蘇生法)とファーストエイドのトレーニングを受けていること
・ダイビングに適した健康体であり、過去12ヶ月以内に行なわれたダイビング健康診断のPADI病歴/診断書を提出すること
参加資格:
・ダイバーの認定を受けてから6カ月以上で100ダイブ以上のログの経験を持っている方。(CDC6週間プログラム参加のアシスタント・インストラクターは60ダイブ)
・IDC/OWSIプログラム修了日から1年以内の方
試験内容:
・筆記試験(5つの理論エグザムとシステム・規準・手続きエグザム)
・知識開発プレゼンテーション(処方的な教え方)
・限定水域(限定水域プレゼンテーションと5種類のスクーバ・スキル)
・オープン・ウォーター(プレゼンテーションとレスキュー・デモンストレーション)
試験日程:地域によって異なる。受験したい地域でいつ開催されているか要確認。
ダイビングインストラクターに関連する資格
●潜水士
ダイビングインストラクターとは直接関係ありませんが、国家資格である潜水士の資格を取得しておけば、水中工事や掘削と言った潜水を伴う業務を行うことができるようになります。
潜水士の受験資格に制限はないので、水に潜ることが好きで、ダイビング以外にも水に潜る仕事がしたいと考えている人は職務可能な範囲を広げるため、また安定した収入を得たい場合などに取得してみてはいかがでしょうか。
今後のダイビングインストラクターの将来性
海がなくならない限りダイビングインストラクターの仕事は無くならないと考えられます。本格的なレジャーになってから約50年の歴史のマリンスポーツですが、今や全世界の人がレクリエーションとして受け入れているため廃れることはないでしょう。
近年ダイビング人口は増加傾向にあり、それに伴いダイビングインストラクターの需要も高まっています。
特に環境問題への関心の高まりから、海洋環境保護をテーマにしたダイビングツアーや、リフレッシュダイビングなど、多様なニーズに対応できるインストラクターが求められています。また、海外でのダイビング指導の機会も増えており、グローバルな活躍の場が広がっています。
一方、ダイビングの常識としてゲスト側も自分の安全管理は自分で行う自己責任の原則がありますが、事故があった場合はインストラクター側の責任も問われます。
そして今後の流れとしては、インストラクター側に過失が無かったかという点が重点的に置かれていくようになることが考えられるため、責任が重くなっていく職業となっていきます。
しかし責任が重くなっていくことに伴って、年収が上がっていく可能性もあるのです。
仕事がなくなる可能性が少なく、この先年収も上がる可能性があることを考えると将来性は十分にあると言っても過言ではないでしょう。
ダイビングインストラクターの就職先
ダイビングインストラクターの主な就職先には次のような場所があります。
・インストラクター養成講師
・フリーランス など
ダイビングインストラクターの主な就職先は、ダイビングショップです。ショップによっては、海外の拠点を持つところもあり、世界を飛び回りながら働くことも可能です。
また、リゾートホテルやクルーズ船などで働く場合もあります。近年では、フリーランスとして活動するインストラクターも増えており、自分のペースで働くことも可能です。
ダイビングインストラクターの平均年収・MAX年収
ダイビングインストラクターは薄給だと言われているようで、平均年収は約250万円となっています。
日本人の平均年収が441万円となっていますので、それと比較するとかなり少ないことがわかります。
ただし、ダイビングインストラクターの年収は、経験や勤務地、勤務形態によって大きく異なります。一般的に初任者の場合はアルバイトやパートとして働き始めることが多いため、年収は比較的低い傾向にあります。しかし、経験を積んで独立したり、マネジメント職に就いたりすることで、高収入を得ることも可能です。
そして前述したとおり、年収が増加傾向にありますので、長く勤めている方からすると最近は恵まれていると言われています。この先も増加していく可能性も十分あるでしょう。
ダイビングインストラクターに向いているのはこんな人
・人と接することが好きで、コミュニケーション能力が高い人
・責任感があり、安全第一に考えられる人
・体力があり、健康な人
なんと言っても海と泳ぐことが大好きで、コミュニケーション能力がある人です。
しかしそれだけではなく、海に潜ると言うことは事故が起こる可能性がありますので、それなりの責任感を持って人に指導してあげられる人でなければなりません。
そして欠かすことのできないのが体力です。有名な観光地になると一日中海に潜っていなければなりませんし、スキューバのタンクはかなり重たく、約15㎏もあるようですのでそれを準備したりしなければならないので大変です。
他にも体調管理ができる人、平常心で行動することができる人などがダイビングインストラクターに向いている人だと言えます。
ダイビングインストラクターに関連する職業
●水中カメラマン
ダイビングの腕があり、写真が好きであれば水中カメラマンという道もあります。
美しい海中の写真を撮影したり、同行したダイバーの思い出を形にしたりすることができるので、インストラクターを行う上で業務の幅が広がります。
●旅行会社
ダイビングの資格は世界で使うことができますので、いろんな場所でダイビングの仕事をしている人は企画やガイドとして役に立つとのことで旅行会社に採用される人もいるそうです。
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ダイビングインストラクターに関連するおすすめの専門学校
ここからは、おすすめのダイビングインストラクターになるための専門学校をご紹介します。
いずれもダイビングインストラクターに関連する分野でとても評価の高い学校なので、専門的に学びたいという方には最適です。
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◆関連学科:海洋生物学科
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