お仕事コラム

【保育士を目指す人必見】保育士のキャリアパスは?徹底解説!

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保育士のキャリアパスとは?

「キャリアパス」という言葉は「組織における出世の順序」という意味です。

では、保育園におけるキャリアパスとはどうなっているのでしょうか?

将来は昇格し、さまざまな役職に就きたいと考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

保育士のキャリアパス

どのような役職を作るかは、保育園ごとに独自に決めることが可能ですが、国によってキャリアパスを制度化することが推奨されています。

これまで、保育士の役職といえば「一般保育士」「主任」「園長」という3つで、一般的な企業と比べると役職の数が少なく、昇格のチャンスがほとんどありませんでした。

そこで、厚生労働省は保育士のキャリアアップしにくい現状を打開するため、処遇改善等加算制度を作り、さまざまな役職を追加することで昇格しやすい環境作りを実施しています。

具体的には、

  • 一般保育士
  • 職務分野別リーダー保育士
  • 専門リーダー保育士
  • 副主任保育士
  • 主任保育士
  • 園長

という具体的な階級と目安が、厚生労働省によって公表されています。

新しく加わった役職「職務分野別リーダー保育士」「専門リーダー保育士」「副主任保育士」は、キャリアアップ研修を修了し、定められた勤続年数を満たし、役職に就くよう発令されることで就くことが可能です。

それぞれの役職で必要な条件

職務分野別リーダー保育士(月額5,000円の処遇改善、標準規模の園で3人)

  • 経験年数3年以上
  • 乳児保育、幼児教育、障害児保育、食育・アレルギー、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援の研修を修了
  • 修了した研修分野に関わる職務分野別リーダーとしての発令

※乳児保育リーダー、食育・アレルギーリーダー等

※同一分野について複数の職員に発令することも可能

専門リーダー保育士(月額4万円の処遇改善、標準規模の園で副主任保育士と合わせて5人)

  • 経験年数7年以上
  • 職務分野別リーダーを経験
  • 4つ以上の分野の研修を修了
  • 専門リーダーとしての発令

副主任保育士(月額4万円の処遇改善、標準規模の園で専門リーダー保育士と合わせて5人)

  • 経験年数7年以上
  • 職務分野別リーダーを経験
  • マネジメント+3つ以上の分野の研修を修了
  • 副主任保育士としての発令

標準規模の園には保育士が15名ほど在籍しているため、このうち5名は月額4万円、3人は月額5,000円の補助金が支給されます。

キャリアアップ研修とは?

保育士の役職は前述したように、主任や園長以外にも3つの役職が国によって追加されました。

それぞれの役職に就くにはキャリアアップ研修を修了することが条件なのですが、どのような研修が必要なのかや、研修内容をご紹介します。

  1. 乳児保育
  2. 幼児教育
  3. 障害児保育
  4. 食育・アレルギー対応
  5. 保健衛生・安全対策
  6. 保護者支援・子育て支援
  7. マネジメント(副主任対象)
  8. 保育実践

乳児保育

0~3歳未満の保育内容。

乳児保育の役割と機能、乳児保育における配慮事項などを学び、乳児に関する理解を深め、子供の発達に応じて保育士に的確な指導ができることを目的としています。

乳児教育

3歳以上の保育内容。

幼児教育の現状と課題、幼児期にふさわしい生活などを学び、幼児に関する理解を深め、子供の発達に応じて保育士に的確な指導ができることを目的としています。

障害児保育

障害児に関する理解を深め、子供の発達に応じて保育士に的確な指導ができることを目的としています。

障害児と他の子どもの関わりについても学びます。

食事・アレルギー対応

適切な食事計画の作成、アレルギー対応など食育に関する理解を深め、保育士に的確な指導ができることを目的としています。

保健衛生・安全対策

保健衛生・安全対策に関する理解を深め、保育士に的確な指導ができることを目的としています。

特に主任・園長になるには、学んでおくべき専門知識です。

保護者支援・子育て支援

保護者や子育て支援に関する理解を深め、保育士に的確な指導ができることを目的としています。

保育所保育指針の改定により、地域支援や保護者の重要性が明示されているため、特に主任や園長になるには学んでおくべき専門知識です。

マネジメント研修

園の円滑な運営と保育のクオリティを高めるために必要なリーダーシップ、マネジメント能力を学びます。

保育実践研修

資格を持ちながら保育業務に携わっていない「潜在保育士」や経験の浅い保育士を対象にした研修です。

キャリアパスについて まとめ

保育士は以前は役職数が少なく、保育士の昇格や給料アップは難しいものだとされてきました。

しかし、今は国によって改善されつつあり、将来昇格できる可能性が広がっています。

昇格が目指せるなら、保育士になりたいと思う気持ちに、より一層力が入るのではないでしょうか?

ぜひ、キャリアアップ研修の受講を検討してみてください。

保育士資格が活かせる保育園以外の就職先は?

保育士といえば、保育園の職場環境や待遇など、不安なニュースや話題が多いため、保育園で働くのは不安という方は少なくありません。

しかし、視野を広げてみると、保育士にはたくさんの活躍の場があるので、保育園から転職したり、他の場所に再就職したりすることができ安心です。
キャリアパス以外にも保育園以外の就職先を知っておくことで将来の幅を広げることができます。

そこで、ここからは「保育士資格が活かせる保育園以外の就職先」についてご紹介します。

保育園の職場環境への不安から保育士を目指すか悩んでいるという方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

保育士が働けるフィールドはとっても広い!


両親共働きが当たり前の時代になった現代では、さまざまな場所で保育士が活躍する場があり、視野を広げてみると色々な就職先があります。

  • 院内保育所
  • 企業内保育所
  • 病児保育室
  • 子育て支援センター
  • ベビーシッター

これらの就職先はほんの一部で、探してみると保育士資格を持っている人材を求めている場はたくさんあります。

離職していた人や産後に復職したい、ブランクがある「潜在保育士」でも再就職しやすい場所もあるので「保育士といえば保育園で働く」という固定概念にとらわれず、保育士資格が活かせる就職場所を探していきましょう。

保育士資格が活かせる就職先

保育士資格が活かせる就職先や仕事内容を詳しくご紹介します。

企業内保育所

企業内に設けられた施設で、福利厚生のうちのひとつとして、従業員が利用できる保育施設です。

0歳から3歳くらいの子供が多く、トイレやおむつ、食事、睡眠、遊びなど、小規模保育園のような仕事が主なものになります。

ただ、一般的な保育園よりも保護者が近く、仕事の休憩に授乳をしに来たり、一緒にご飯を食べたり、普通の保育園ではできない密接なコミュニケーションが取れるのが特徴です。

また、一般的な保育園と異なり、運動会や発表会がない場合が多く、業務の負担が少ないといわれています。

雇用形態は正社員、契約社員、パートなどさまざまなですが、正社員で雇用されれば、ボーナスの支給に期待できるでしょう。

院内保育所

病院に付属する保育所で、病院で働く医療従事者の子供が利用できる施設です。

医師や看護師は24時間体制で働いており、シフトによっては一般的な保育園を利用できない場合があります。

そのため、子供が小さいうちは離職しなければならなかった状況を変えるべく、院内保育所が誕生しました。

ただ、子供が小さいうちは勤務時間が日中のみになるなどの配慮がされる場合も多く、そのような制度がしっかりしていれば、院内保育所は日中保育時間のみという場合もあります。

病院によっては24時間体制の院内保育所もあります。

院内保育所も保護者が休憩時間に来るなど、いつでも近くにいることで、密接なコミュニケーションをとることが可能です。

病児保育室

病気やケガで入院している子供たちの保育を行う施設のことです。

主に小児科病棟での勤務になり、医療保育士と呼ばれることがありますが、医療行為には携わりません。

ただ、保育している子供たちの病状を把握し、緊急時には適切な保育や処置、介助ができる知識・技術が必要です。

医療保育士は0歳から18歳までの幅広い年齢の子供の保育に携わり、学習支援や遊びなどを行います。

起き上がることができない子供には、病室まで赴いて折り紙や紙芝居などを行うことも。

小さな子供が病院で生活するのは、不安な気持ちになり、心は不安定になります。

医療保育士には、そんな子供たちの心に寄り添った保育が求められているのです。

子育て支援センター

子育て支援サロン、子育て広場などの名称が使用されている場合もありますが、地域の子育て家庭に育児支援をするための施設です。

育児相談や親子が自由に交流できる場所として開放されており、時には保育士が相談に乗ったり、交流に加わることもあります。

子育て支援センターは保育士資格がなくても就職できますが、育児相談は保育士資格がある方の方が、詳しく答えられるため、重宝されているのです。

ベビーシッター

依頼主の要望の場所や時間に子供の保育を行います。

ベビーシッターとして働くには、シッター派遣をする会社に登録したり、託児施設などに就職したりすることが一般的ですが、個人事業主として行うことも可能です。

ベビーシッターは一定期間契約を結んで保育する場合もあれば、一緒に旅行を共にしてサポートするなどの仕事を行います。

保育士資格がなくても行うことが可能ですが、保育士資格があると優遇される傾向です。

まとめ

保育士資格があると、保育園で働く以外にもたくさんの活躍の場があります。保育士は子供の発育を理解して成長をサポートし、母子を守る専門性の高い重要な職業です。

夫婦共働き、母子家庭、父子家庭も多い昨今では、保育士は色々な場所から求められています。

これからもますます需要が高まる見通しとなっているので、将来性のある職業と言えるでしょう。


これから保育士を目指す方や転職や産後の再就職などで、ぜひ保育園以外にも就職先をチェックしてみてください。

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