【応用物理学】って何が学べる?学問の研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
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投稿日:2024年3月14日 | 最終更新日:2024年3月14日
【応用物理学】は何が学べる?
応用物理学は、より工学に近い研究対象を扱う物理学分野で、産業や経済分野との関わりが強い分野です。
20世紀に大きく発展した物理学ですが、現代社会を支えている豊かなテクノロジーは物理学の大きな恩恵を受けており、物理学とは切っても切り離せない関係にあるといえます。たとえば、お湯を沸かすときに使うポットのヒーターは物理化学の分野である熱力学の原理を活用しています。室内温度を適切に調節するエアコンには、温度センサーとサーモスタットによるフィードバック制御が使われています。また、スマートフォンに使われているジャイロセンサーは、回転角速度の測定によって機能しています。電気自動車やリニアモーターカーを駆動するモーターの仕組みは、電磁気学の原理を利用しています。
これらのように、物理学を私たちの日常生活に応用するためには、森羅万象の原理原則を記述する物理学の基本原則を、実際の問題や技術に当てはめていく応用物理学が不可欠です。応用物理学では物理や電磁気、電子回路などの基礎課程から学んでいきます。応用物理学を学ぶと、メーカーなどの製造業でプログラマー、システムエンジニアなどを目指すことができます。
【応用物理学】とは、どんな学問?
応用物理学はその名の通り、物理学を電気・電子工学、システム工学、材料工学、半導体工学、計測工学、情報工学などの関連する学際分野へ応用することを目的としています。このことから応用物理学は物理学だけでなく、電気工学・電子工学・情報工学など理工学との複合的な研究が行われます。結果として、応用物理学の適用範囲は量子コンピュータ、超伝導、核融合、生体材料、複雑系、レーザー、ゲノムなど幅広いものとなっています。
私たちが毎日のように使っている家電や電化製品、コンピュータや機械、自動車、航空機、そして宇宙を目指すロケットにも、応用物理学の知識がふんだんに詰まっています。物理学の基礎的な素養があり、かつ基礎法則を解明する研究よりも、日常用いられる電化製品やコンピュータ、モビリティの開発などの産業応用や社会応用のほうにより興味のある人にとって、応用物理学は満足のいくフィールドになることでしょう。
【応用物理学】に関連する学部
学科やコース名などに「応用物理」がついている場合が多いので、注意して検索してみましょう。
応用物理学を学べる大学はこちら
【応用物理学】で学ぶ科目
応用物理学で学べる科目には、物性・デバイス・エレクトロニクス・情報・力学・電磁気学・熱力学・統計力学・量子力学・材料力学・流体力学・半導体物理学・宇宙物理学・生命物理学・物性物理学・数理物理学・固体物理学などがあります。
【応用物理学】に向いている人
応用物理学は物理学を基本としているため、言わずもがな物理学が得意な人や、さまざまな機械の仕組みに興味がある人、電子回路を作ることが好きな人、手先が器用な人、論理的思考が得意な人、家電や電化製品が好きな人などが応用物理学に向いています。また、多岐にわたる他分野と連携するうえでは、ひとつの専門領域にこだわらず、全体を見通せるような視野の広さがあることも応用物理学に向いています。
また、数学や物理学など理系科目全般が好きな人、電気やコンピュータの原理や仕組みに詳しい人、技術全般に興味・関心がある人、数理的センスがある人、社会と積極的に関わりをもちたい人、独創的なアイディアをもっている人、問題解決能力が高い人など、知的好奇心が旺盛な人が応用物理学に向いているといえます。
【応用物理学】で目指せる職業/資格
応用物理学を学ぶことで目指せる職業としては、プログラマー、システムエンジニア、データサイエンティスト、航空機・船舶技術者、宇宙工学技術者、機械技術者、金属・材料技術者を目指すことができます。他にも、製造業や通信・運輸業、建設業などでエンジニアを目指すことができます。
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