【エネルギー・資源工学】って何が学べる?研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!

【エネルギー・資源工学】って何が学べる?研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
        

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投稿日:2024年3月14日 | 最終更新日:2024年3月15日

【エネルギー・資源工学】は何が学べる?

有限なエネルギーと資源を持続可能なかたちで利用するには?
エネルギー・資源工学では、何が学べるのでしょうか?
エネルギー・資源工学では、金属や鉱物資源、石油・石炭・ガス・地熱などのエネルギー資源など限りある天然資源を効率的に活用しつつ、環境保全にも配慮する方法を学びます。

世界的な気候変動や長年にわたって続く環境破壊から近年、「持続可能な開発目標(SDGs)」を目指した環境保護運動が活発化していますが、エネルギーや資源の問題も無縁ではありません。石油や石炭、天然ガスといった化石エネルギーは有限な資源です。したがって、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスといった再生可能エネルギーの利用が望まれています。

現在、カーボンニュートラルによる「脱炭素社会化」を目指し、諸外国は工場の排ガス規制やガソリン車の規制を進め、およそ2030年までに電気自動車(EV)に切り替える目標を立てています。中国・米国など各国に比べてEV化は立ち遅れている日本ですが、わが国独自で開発されている次世代鉄道のリニアモーターカーは、環境にやさしい新時代の交通機関として海外からも注目を浴びています。水資源が豊かという地質学的特徴もあり、日本のエネルギー・資源工学に果たす役割は小さくないといえるでしょう。

【エネルギー・資源工学】とは、どんな学問?

エネルギーと資源の効率的な利用と新たな資源の可能性を探る学問
エネルギー・資源工学は、エネルギーの生産、利用、および資源の効果的な管理を研究する学問です。
持続可能な未来のためにエネルギーの効率的な利用を推進し、資源を持続可能なかたちで利用することは非常に重要です。

壊滅的な被害をもたらした東日本大震災の津波により、原子力発電所がメルトダウンを引き起こし、日本全国の原子力発電所は稼働停止になりました。現在、12基が再稼働しているものの、エネルギー需要に対して、慢性的に供給不足になっているのが現状です。総発電量は2030年目標の半分程度に過ぎません。一方、火力発電は中東の不安定な情勢による原油価格高騰に加え、二酸化炭素の温室効果ガス排出による地球温暖化への影響が懸念されています。

よって安定的な電力供給を行う上で、不可欠なのは水力・風力・地熱・太陽光などの再生可能エネルギーの利用、そして洋上風力発電など新たな形でのエネルギーの開発・供給です。資源については、従来の石油・石炭に、シェールガスが新たな資源に加わったことは記憶に新しいです。エネルギー・資源工学はすべての人類の課題解決のため、未知のエネルギーや資源の開発に取り組んでいます。

近年、大規模な気候変動の影響で、地球環境やその生態系は大きな影響を受けています。温室効果ガス排出による地球温暖化、及び食糧不足・水不足の問題は非常に深刻です。今後避けて通れないエネルギー問題は、現在の社会情勢を理解するうえで必須項目といえます。

【エネルギー・資源工学】に関連する学部

工学部において「エネルギー」「資源」とついている場合が多い
エネルギー・資源工学に関連する学部としては、工学部をはじめ、環境学部・創造理工学部・理学部・理工学部などがあります。
また、学科やコース名などに「エネルギー」「資源」とついている場合が多いので、注意して検索してみましょう。
エネルギー・資源工学を学べる大学はこちら

【エネルギー・資源工学】で学ぶ科目

工学系の科目を中心に、経済や社会の仕組みも学べる
エネルギー・資源工学で学べる科目には、エネルギー工学・資源工学・資源開発工学・鉱山土木学・資源化学工学・材料工学・社会学・行政学・経済学・環境社会学・衛生工学・物理学・化学などがあります。

【エネルギー・資源工学】に向いている人

地球環境問題に関心がある人、SDGsの理念に共感する人!

エネルギー・資源工学に向いている資質としては、環境・エネルギー問題に関心がある、SDGsの理念に共感する、博愛精神がある、地球環境に関する本や図鑑を読むのが好き、などの傾向がある人が向いています。

また、エネルギー・資源工学はエネルギーの供給不足を解決するという未知の課題に直面しており、新たな技術に興味・関心がある人、独創的なアイディアをもっている人など、知的好奇心が旺盛な人にも向いているといえます。

【エネルギー・資源工学】で目指せる職業/資格

電気や工事の資格のほか、放射線や原子炉関連の資格も

エネルギー・資源工学を学ぶことで目指せる資格には、放射線取扱主任者、原子炉主任技術者、電気工事士、工事担任者、電気通信工事施工管理技術士、電気取扱者、計装士、アルミニウム溶接技術検定、非破壊検査技量認定試験などがあります。

エネルギー・資源工学を学ぶことで目指せる職業としては、電気工事士、電気通信工事施工管理技術士、電気取扱者、計装士などになります。
また、電力企業やエネルギー関連の研究所、環境省や都道府県庁といった公的機関を目指すこともできます。
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