【2025年最新】医学部の学費ランキング!国公立・私立の比較と学費免除・奨学金を全解剖

  • 📅 投稿日 2024年03月27日│最終更新日 2025年12月22日
  • 📁 進路

気になる学校を探してみよう

学校種別
エリア
職種

この記事は約 5 分で読めます。

医学部への大学進学を考える時に大きい壁となるのが学費ですよね。
ほかの理系学部と比べても特に高い学費がかかるため、費用面の心配をしている学生や、奨学金・教育ローンの対策を考えているご家庭も多いと思います。

そこで今回は、医学部の国公立と私立の学費の差や、私立医学部の学費ランキングのほか、奨学金や学費免除になる方法について紹介します!

気になる医療系の大学を探してみる

国立医学部・公立医学部・私立医学部の学費の差は?

医学部の学費とは:医師養成課程である6年間の修学に必要な費用です。国公立大学は標準額に基づき約350万円程度ですが、私立大学は大学独自の設置基準により2,000万円から4,700万円超まで大きな幅があります。

2025年時点では、文部科学省が定める医学部を置く大学は全国で81大学あります。うち、国立大学が42大学、公立大学が8大学、私立大学が31大学です。
医学部には6年間通う必要があり、そのため学費も6年分かかることになります。

私立大学の学費は?

私立大学の場合は医学部の6年間で、2000万円前後から4000万円前後もの学費がかかります。

私立大学の学費は大学によって数千万円もの差があり、後述のランキングで比較すると、もっとも学費が安い大学ともっとも学費が高い大学では2817万円もの違いがあります。

国立大学の学費は?

医学部6年間を350万円前後の学費で卒業できます。

国立大学は「標準額」として国が学費を定めており、特別な場合は標準額の120%までの範囲内であれば大学の裁量で学費を決めることができます。
現在標準額は入学金(入学料)が282,000円、授業料は年間535,800円と定められています。そして、それはどの学部でも、医学部でも学費は一律です。

ほとんどの国立大学はこの標準額に則っていますが、医学部がある国立大学のなかでは、千葉大学が授業料を107,160円高い642,960円に設定しています。2024年10月に旧東京医科歯科大学と旧東京工業大学が統合してできた東京科学大学の授業料は635,400円です。なお、東京大学も2025年度入学者より授業料を642,960円に改定しました。

公立大学の学費は?

公立大学では入学金と授業料が大学によって違い、入学金や施設設備費は大学が定めた地域の住民かどうかで金額が変わる場合もあります。

公立大学の学費は、授業料はおおむね国立大学の標準額を基本にした金額ですが、入学金は、入学前からその地域の居住者であるかどうかで差がでる場合があり、医科大学では特に、他の学部を持つ公立大学の入学金よりも高いこともあります。

例えば札幌医科大学では入学金が地域内・地域外ともに282,000円ですが、福島県立医科大学の入学金は地域内282,000円のところ、地域外は846,000円になります。横浜市立大学の入学金のように地域内は141,000円、地域外は282,000円という場合もあります(横浜市立大学医学部の授業料は年間573,000円で、標準額の535,800円より高い金額ではあります)。

ただし、国立大学の標準額である6年間350万円前後を基準に、それぞれの公立大学学費との差額を足した金額となるので、国公立大学医学部の学費は、私立大学医学部と比較してかなり安いことに変わりはありません。

国公立大学と私立大学の医学部の6年間の学費の差

・国公立大学(標準額):約350万円
・私立大学(国際医療福祉大学):1919万円(諸費用込み)

私立大学医学部でもっとも学費の安い国際医療福祉大学医学部と比べても、1569万円の差があることがわかります。

気になる医療系の大学を探してみる

私立医学部の学費ランキングは?(2025年度版)

私立大学医学部の学費ランキングを紹介します!大学名・所在地のほか、6年間でかかる総額と初年度納入金を記載しています。
※初年度納入金…毎年かかる授業料や施設設備費のほか、入学時に納入する入学金を含んだ、1年目にかかる金額のこと。

学費が安い私立医学部5校

大学名 所在地 6年間総額 初年度納入金
1位 国際医療福祉大学 千葉県 19,190,000円 4,615,000円
2位 順天堂大学 東京都 20,800,000円 2,900,000円
3位 日本医科大学 東京都 22,000,000円 4,500,000円
4位 慶應義塾大学 東京都 22,059,600円 3,843,350円
5位 東京慈恵会医科大学 東京都 22,810,000円 3,810,000円

※順天堂大学は初年度のみ全寮制のため、別途「寮費・諸会費」(25万円前後)が必要です。

学費が高い私立医学部5校

大学名 所在地 6年間総額 初年度納入金
1位 川崎医科大学 岡山県 47,365,000円 12,215,000円
2位 東京女子医科大学 東京都 46,214,000円 11,449,000円
3位 金沢医科大学 石川県 40,443,000円 11,943,000円
4位 埼玉医科大学 埼玉県 39,600,000円 10,850,000円
5位 北里大学 神奈川県 39,488,000円 9,438,000円

※川崎医科大学は1学年は全寮制。寮費・食費込みの金額です。

気になる医療系の大学を探してみる

学費が免除になるには?

比較的学費が安い国公立大学の医学部は入学難易度が高く非常に狭き門です。
経済的に余裕のある家庭でなくても、奨学金や学費免除など様々な制度を利用することで、金銭的に安心しながら大学に通うことができます。

①矯正医官修学生(矯正医官修学資金貸与制度)

医学部を卒業後、全国の矯正施設(刑務所、少年刑務所、拘置所など)において被収容者の医療や健康管理など行う医師(「矯正医官」)となることを希望する医学生に、国が無利息で月額15万円の修学資金を貸与する制度です。
矯正医官として貸与期間の1.5倍の年数かつ3年以上勤務すれば、貸与を受けた修学資金の全額または一部の返還が免除されます。医学部第3学年以上の在学生が応募対象で、貸与は卒業するまでの間です。

②医学部地域枠入学

地域枠入学は、地方医療現場の医師不足を解消するため設けられた制度です。
一般的に、各大学医学部が特定の地域で一定期間診療することを条件として地域枠で入学者選抜を行い、該当する学生には都道府県または大学が奨学金を貸与します。

貸与される奨学金は高額ですが、卒業後、医師として該当する地域の病院で指定された年数を働けば、奨学金の返済を免除してくれます。

例えば順天堂大学医学部の東京都地域医療医師奨学金(特別貸与奨学金)制度では、修学費2,080万円(入学金、6年間の授業料・施設設備費・教育充実費の全額)と生活費月額10万円、6年間総額(修学費+生活費)で2,800万円が貸与されます。
医師となってすぐ、奨学金貸与期間の1.5倍の期間(9年間)の1/2以上の期間(4年6ヶ月以上)を、小児医療、周産期医療、救急医療またはへき地医療のいずれかの領域で、東京都内の医療機関において医師として働くなどすれば、奨学金の返済が免除されます。
順天堂大学では東京都のほか、新潟県、千葉県、埼玉県、静岡県、茨城県の地域枠選抜を行っています。

どの地域の地域枠採用を行っているかは、大学によって異なるので、ぜひ自分の志望校が対象校か調べてみてください!

③高等教育の修学支援新制度(大学無償化)

2020年から始まった、大学や短大、専門学校などの高等教育が無償化になる制度です。
《収入》・《資産》・《学習意欲》の3つの条件を満たすことで、
・授業料等減免:年間最大70万円・入学金別途支援
・給付型奨学金:年間最大91万円
といった支援が、返済不要で受けることができます(年収380万円程度までの場合)。
国立大学の医学部であれば、自己負担はほぼ無償に近い金額となります!

▼2024年度以降、高等教育の修学支援新制度(大学無償化)の対象が拡大!

④日本学生支援機構(JASSO)の奨学金

世帯収入の基準が高等教育無償化制度より緩やかで、2.9人に1人の学生が利用しているといわれる国の奨学金制度です。

世帯収入が課程基準を満たしていること、一定の学力・学習意欲があることなどの要件を満たす学生全員が、無利子・有利子で借りることができます。
次で紹介する教育ローンよりも利率が低く設定(※利率固定方式0.369%)されていて、返済も卒業後からはじめられます。
支援金額は学校の種類や自宅通学か自宅外通学かなどで異なりますが、おおむね次のようになります。

【第一種(無利子)貸付額】
自宅通学者(月額):53,000円、40,000円、30,000円、20,000円より選択
※金利なし
自宅外通学者(月額):60,000円、50,000円、40,000円、30,000円、20,000円より選択
【第二種(有利子)貸付額】
月額20,000~120,000円(10,000円単位で希望貸与金額を選択)

■日本学生支援機構ホームページ:国内の奨学金

⑤日本政策金融公庫の教育ローン(国の教育ローン)

国の教育ローンとして、日本学生支援機構の奨学金と併用して活用できる融資制度です。

該当する所得内の世帯であれば子供一人につき通常350万円まで借りられる制度ですが、修業年限5年以上の大学(昼間部)の資金として利用する場合は450万円が限度となり、医学部に進学する子供が該当します。

年1.80%(固定金利・保証料別)で、交通遺児家庭、母子家庭、父子家庭、世帯年収200万円以内、または子供3人以上の世帯かつ世帯年収500万円以内の方はさらに金利が安くなります。

受験費用(受験料、受験のための交通費・宿泊費)に利用する場合は、合格前でも利用することが可能です。

⑥大学独自の特待生制度

成績優秀者を特待生として授業料や入学金を減免・免除する大学もあります!
こちらは家庭の収入にかかわらず支援を受けることができます。

例えば順天堂大学の医学部ではA特待生として採用されると6年間で1380万円の学費が免除され、学費負担を減らすことができます!

多くの大学で導入している奨学金制度なので、ぜひ志望校を調べてみてくださいね。

医学部の学費に関するよくある質問(FAQ)

Q. 国公立大学の医学部は6年間でいくらかかりますか?
A. 多くの国立大学では、6年間の総額は約350万円前後です。ただし、千葉大学や東京大学、東京科学大学(旧東京医科歯科大学)のように授業料が標準額より高く設定されている大学もあり、その場合は約414万円程度になります。
Q. 私立大学の医学部で最も学費が安いのはどこですか?
A. 2025年度のデータでは、千葉県の国際医療福祉大学が6年間総額1,919万円で最も安くなっています。私立医学部で2,000万円を切るのは同校のみです。
Q. 社会人からの編入学でも奨学金は借りられますか?
A. はい、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金などは社会人経験者でも条件を満たせば利用可能です。また、各都道府県の地域枠制度も年齢制限を設けていない場合があるため、各大学の募集要項を確認することをおすすめします。

いかがでしたか?

今回は、医学部について国公立と私立の学費の差や学費ランキング、高い学費をすこしでも免除する方法などを紹介しました!

学費について正確に知るには、資料請求を行ってしっかり内容をチェックすることが大切です。
ぜひ参考にしてみてくださいね!

気になる医療系の大学を探してみる

気になる学校を探してみよう

学校種別
エリア
職種

You Might Also Like 💡おすすめコンテンツ