【LMアドバイザーが回答】小論文?志望理由書?何を優先して取り組めばいい?

【LMアドバイザーが回答】小論文?志望理由書?何を優先して取り組めばいい?
        

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投稿日:2023年8月4日 | 最終更新日:2023年12月21日

大学受験で求められる様々な書類提出。何から優先させるべき?

小論文や志望理由書は、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)を受験する際に、多くの学校で提出が求められます。

出願書類をはじめ、多くの書類提出が求められる中、どちらも選考に関わる重要な書類のため、それぞれの対策を始める優先順位に悩むこともあるでしょう。
また、小論文と志望理由書は異なった特徴・目的を持っているので、対策方法もまったく別のものになります。

今回、まさに小論文と志望理由書の対策について悩んでおられる高校生のAさんから、LMアドバイザー(ライフマップの進路相談アドバイザー)に寄せられた相談内容をご紹介します。

■相談ケース

今後、大学受験で小論文と志望理由書の提出を控えています。
学校の先生と塾の先生では教えてくれる対策方法が異なるので、どちらを信じて対策を進めたらよいのか分かりません……。困っています。

小論文と志望理由書の対策方法悩む学生

ーAさん:どちらを信じたらいいのか分からず困っています。

現在、学校の先生からは先に小論文を書いた方がよいと言われているのですが、塾の先生からは逆に志望理由書を先に書くとよいと言われています。

 

ーLMアドバイザー:メッセージありがとうございます!

それは困りますね…それぞれの先生が「○○をしなさい」と指導している理由について、Aさんは理解されていますか?

 

ーAさん:学校の先生からの意見になりますが…

小論文から取り組むことで、社会問題が身に付いて志望理由書が書きやすくなるとおっしゃっていました。

 

ーLMアドバイザー:確かに…ですね!

逆に、塾の先生の意見はどうですか?

 

ーAさん:塾の先生は出願までの時間を優先にした意見でした。

一次試験は志望理由書や活動報告書が必要となるので、出願までの時間を考えてこちらを優先させるというものです。

 

ーLMアドバイザー:そういうことですね。

小論文は私の経験上、数学の公式のように書き方や考え方があります。「それを覚えて練習する」といった、勉強方法でした。
個人の意見としては、塾の先生がおっしゃるように志望理由書から先に取り組むことだと感じます。
理由としては、それが一次試験であることで、小論文はその後からでも十分に間に合うからです。

 

ーAさん:そうですよね……

学校の先生には「小論文は1ヶ月では力が伸びないよ」と、強く言われています。

 

ーLMアドバイザー:小論文、元々の国語力が必要になりますよね。

Aさんは普段から本を読みますか?

 

ーAさん:ほとんど読みません……

 

ーLMアドバイザー:「本を読むといい」なんて無責任なアドバイスはできませんが……

まず志望理由書の書き方を先生などに相談して、他の人のものを読む機会があれば参考にする方法がよいかと思います。
その後は小論文ですが、練習しかないんです…!

 

ーAさん:一次合格が分かってから、二次試験まで1ヶ月ほどの期間しかありません。

大体みなさんは、そこから対策を進めているのでしょうか?

 

ーLMアドバイザー:両方を平行して対策をする方もいれば、合格がわかったあとに対策をする方もおられるようです。

もしAさんが小論文にすごく苦手意識があるならば、合格前に少しずつ準備をしていた方が後々余裕ができると思います…!

小論文と志望理由書を区別しよう!

AさんとLMアドバイザーの対談の通り、小論文と志望理由書はそれぞれ異なる目的と対象を持っています。
どちらを優先して取り組むべきかは具体的な状況により異なりますが、ここでは一次試験での提出にタイムリミットが迫っている「志望理由書」から優先して取り組むことを、おすすめしています。
それぞれの対策方法の前に、ここで改めて小論文と志望理由書の性質についてしっかりと区別していきましょう。

小論文

学術的な論文の形式に基づいて書かれることが多く、基礎的な学力や知識が試されます。
与えられた試験課題に対して、自分の意見を論理的に構成した文章を指します。一般的に、入試小論文では800~1,000字の記述が求められ、根拠を基にした論理的な構成がポイントになります。

志望理由書

あなたがなぜその大学や専門学校に興味を持ち、いかに自分がその学部・学科に適しているのかを説明するための文章です。自己紹介や自己PRの要素も含み、400~800字程度の記述を求められることが一般的です。
その後の面接試験にも大きく影響するため、自分のアピールポイントを活かせる内容で文章を構成しましょう。

小論文と志望理由書はまったくの別物!それぞれの文章に適したポイント

小論文と志望理由書、二つの性質を区別することで、それぞれに適した対策を進めることができます。その文章に適したポイントを押さえて、記述ルールをマスターしていきいましょう!

小論文を構成するポイント

  • ✓論理的な構成(序論→本論→結論の論理的な構成を持つ)
  • ✓文章の正確性(明確で適切な文章表現を意識し、論理的な繋がりや説得力を持たせる)
  • ✓主張が積極的であり、根拠や具体的な例を用いて議論を展開する
  • ✓指定された文字数の9割以上の記述を目標にする

志望理由書を構成するポイント

  • ✓自己紹介と自己PR(今までの経験や成果、強みやスキルを紹介する)
  • ✓入学意欲(なぜその大学に興味を持ち、進学したいのかを具体的に記述する)
  • ✓入学後の目標(大学で学びたいことや将来のキャリア目標、入学後の活動意欲をアピールする)
  • ✓明確で簡潔な表現(言葉遣いや文体に注意し、明確で簡潔な表現を意識する)

編集後記

本記事では、「小論文と志望理由書の対策についての優先順位」に関するお悩みに加え、それぞれの文章の区別やポイントについて、LMアドバイザーとの対談記事を交え、ご紹介いたしました。
どちらも提出のタイムリミットが迫る中、状況によっては両方の文書に対して対策を行う必要があるかもしれません。重要なのは、それぞれの文書が求める特徴や、目的に応じた内容で構成を行うことです。受験する大学や専門学校の募集要項や優先度をよく確認し、適切な順序で取り組むようにしましょう。
また、LMアドバイザーは自身の経験をもとに、みなさんの受験や学校生活に関するお悩みに回答させていただきます。みなさんそれぞれのお悩みを尊重し、少しでも解決に向けて寄り添ってまいります。ぜひお気軽にご相談ください!