専門学校の奨学金について | 返済不要の奨学金や返済期間、母子家庭の味方となる支援とは?

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投稿日:2024年3月27日 | 最終更新日:2024年3月27日

誰もが奨学金なしで専門学校に通えるとは限りません。
特に母子家庭(シングルマザー)などひとり親家庭の学生の中には、手に職をつけられる専門学校に通いたいけれども金銭的余裕がなく、奨学金を借りたいと思う方もたくさんいらっしゃるでしょう。

そこで今回は返済不要の奨学金はあるのか、母子家庭の場合特別に利用できる奨学金などはあるのか、返済する必要がある場合、返済期限はいつからいつまでなのかについてご紹介していきたいと思います。

母子家庭で経済的に厳しく、専門学校に行くための奨学金を借りたいとお考えの方はもちろん、奨学金の種類について詳しく知りたい方も、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

返済不要の奨学金

実は奨学金には返済不要なものも数多くあります。

高等教育の修学支援新制度

経済的理由で大学や専門学校への進学を諦める学生を減らすために、2020年4月から「高等教育の修学支援新制度」がスタートしています。

高等教育無償化とも呼ばれるこの制度では、

・入学金を含む授業料の減免
・返済不要の給付型奨学金の支給

の二つの支援が受けられます。

給付型奨学金の対象が従来よりも拡大したもので、世帯収入の基準を満たしていて、しっかりと学ぶ意欲があれば、成績だけで判断せず支援を受けることが出来ます。

授業料・入学金の免除・減額は国または自治体が行い、給付型奨学金の支給は日本学生支援機構(JASSO)が行っています。

そのため、「高等教育の修学支援新制度」の対象となるのは、国または自治体の確認を受けた専門学校や大学等です。

専門学校の場合、令和5年4月時点で、全国の専門学校の77.2%にあたる2,039校が高等教育の修学支援新制度の対象校となっています。

自分の希望する進学先が対象であるかどうかは、文部科学省のホームページまたは下記の「高等教育の修学支援新制度」完全ガイドで確認してみましょう。

学費無償化制度の申し込み方法がわかる!対象校が検索できる!
◆「高等教育の修学支援新制度」完全ガイド
https://korekarashinro.jp/special/kyufu/

これらを受給する条件には
生活保護世帯であること、
住民税非課税世帯であること、
社会的養護を必要とする人、
18歳時点で児童養護施設等に入所している学生など

が当てはまります。

また、高校生であれば予約採用、専門学校生や大学生等であれば学内募集時に申し込むことができ、給付金は公立か私立か、自宅通学か自宅外通学かなどで異なります。

貸与型奨学金との併用も可能なため、給付型奨学金は経済的な理由で進学を諦めていた低所得世帯の生徒が進学するために大きな助けとなる制度です。

学校独自の学費サポート制度

学校では独自の奨学金制度を設けている場合も多いものです。

また、奨学金という名前からは外れますが、返済不要で金銭的援助を受けることができるという点から考えると、学校の特待生制度を利用するというのも選択肢の一つとなってきます。

基本的に数多くの専門学校は独自の特待生制度を導入しており、総合型選抜(AO入試)を利用したり、優秀な成績を収めていると一部の学費が免除になったり、完全に全ての学費が免除になったりすることもあります。

また、分野によっては指定の場所に何年か就業する等の条件で奨学金の返済を免除する制度を取り扱っていることがあるので、自分が気になる学校の制度はよく確認しておきましょう。
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母子家庭の味方になる奨学金とは

ここまでご紹介してきた高等教育の修学支援新制度については、母子家庭の人こそ利用して欲しい制度となっています。

「大学無償化」と呼ばれているこの制度ですが、大学だけでなく短大や高専、専門学校も対象で、収入や資産等の条件を満せば全ての学生が授業料の減免と給付型奨学金の支給の両方を受けることができるからです。

シングルマザーの方は基本的に生計を立てるのが一人ですので、保有する資産が1250万円未満の場合は基本的に利用できると考えてよいでしょう。

また、対象となる資産の範囲は「現金及びこれに準ずるもの、預貯金並びに有価証券の合計額」と定められているので、不動産は資産の対象でありません
高い価値を持つ不動産を保有しているかどうかは審査の対象にはならないのです。

よって、もし配偶者が亡くなっている場合などで、資産価値の高い不動産を残してくれていた場合でも利用することができるというのは非常に良心的ですね。

なお、給付型奨学金の支援の対象になるかは、日本学生支援機構(JASSO)のホームページで大まかに調べることが可能です。

審査が厳しいため利用者は全国で年間2万人程度となり、年間で130万人が利用する従来の奨学金と比べれば非常に狭き門ではありますが、その分、学ぶ意欲を持ちながら家庭の事情で進学が難しかった方にこそ、心強い支援となるでしょう。

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奨学金の返済期間

また、返済が必要となる貸与型奨学金を借りた場合について、奨学金の返済期間についてもご紹介していきます。

給付型の奨学金を受けた場合は返済不要ですが、貸与型の奨学金を借りた場合、卒業後からその返済が始まります。
奨学金を借りる際は、利用条件や返済条件をよく理解し、将来の返済プランを考慮した上で利用することが重要です。

日本で一番ポピュラーな「国の奨学金」と言われる日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金では、返還は貸与終了の翌月から数えて7か月目に始まります。
例えば2023年3月に貸与が終了した場合、返還の開始は2023年10月となります。

まず、期限は基本的に最長20年とされています。
ただし、返還の月額と期間(回数)は、借りた金額と利率で決まります。

例えば、
・第一種奨学金(無利子)利用
・2年制の私立専門学校・自宅通学
・月額53,000円を24か月貸与(総額1,272,000円)
この場合の返還は、返還月額8,833円、返還回数144回(12年)となります。
※定額返還方式の場合

災害や病気、失業などの返還困難な事情が生じた場合、最長15年まで月々の返還金額を減額できる「減額返還制度」や、最長10年まで返済を先送りできる「返還期限猶予制度」を利用できます。

詳細な奨学金貸与・返還シミュレーションは、JASSOのWebサイトで試算可能!
◆日本学生支援機構(JASSO)奨学金貸与・返還シミュレーション
https://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/

また前述のとおり、専門学校では学校独自の奨学金制度を設けていることもあります。
その場合、貸与型では返還期限を卒業後3~5年などと定めていることが多いようです。

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まとめ

今回は奨学金の返済期間や、返済しなくていいタイプの奨学金や母子家庭にとって便利な奨学金はどのようなものがあるかについてご紹介してきました。

専門学校はなかなか学費が高く、進学を諦める方が多いですが、経済的に不安のあるひとり親家庭の方でも高等教育の修学支援新制度を利用し、授業料等の減免や給付型奨学金の支給を受けることによって十分に専門学校に進学を目指せる場合もあります。

学校独自の学費サポート制度を設けている場合もあるので、気になる学校のパンフレットを請求したり、学校説明会に参加したりして奨学金について詳しく話を聞いてみることをおすすめします。

また、JASSO(日本学生支援機構)のホームページなどでシミュレーターを利用し、一度自分が高等教育の修学支援新制度の利用基準に該当するかどうかなども調べてみてはいかがでしょうか?

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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