大道具・小道具になるには?│仕事内容、収入、資格、おすすめの学校もご紹介!

  • 2021.02.16
  •        
大道具・小道具になるには?│仕事内容、収入、資格、おすすめの学校もご紹介!
      
              

気になる学校を探してみよう

学校種別
エリア
職種
   
 

演劇の舞台やテレビ、映画などで、場面に合ったセットを用意する「大道具」「小道具」は、作品の世界観を表現するのにとても重要な役割をしています。

この記事では美術スタッフとしての大道具・小道具について解説していきます。

大道具・小道具の仕事内容とは?

大道具・小道具とは、舞台や映画、テレビなどの現場でイメージに合った風景や室内、場面を演出するもの、またはそれを作り上げるスタッフのことです。
演出家や監督の指示のもと、シーンに合わせた大道具・小道具を用意します。

では、大道具・小道具のそれぞれの仕事内容についてみていきましょう。

大道具の仕事内容

まず、「大道具」とは舞台装置の中でも場面ごとの情景を表現したり演出を助けたりするための大きな美術セットのことです。

一般的に持ち運びができないような物を大道具と呼び、建物や樹木・街灯、それから岩石・背景、ステージの花道、ドラマで使用される部屋、備え付けの家具、造形物(銅像や模型)などが大道具に含まれます。

組み立てから解体まで行うため大工仕事のような専門的な工事を行うこともありますし、建物などの大がかりな制作は本職のとび職人などが参加して行われることもあります。

小道具の仕事内容

小道具とは、大道具と衣装以外の道具すべてのことを指します。
一般的に持ち運びできるような物は小道具に分類され、固定されていない家具や飾りをはじめ、”消え物”と呼ばれる食べ物など様々なものが小道具に含まれます。

小道具を用意する会社では必要なものが足りなければ借りたり買ったり、場合によっては作ったりすることもあります。

小道具はおおまかに次の3つの種類に分かれて仕事を行います。

・持道具(役者が身につけるもの。時計、アクセサリー等)
・出道具(セットとして置かれているもの。家具、装飾品等)
・役道具(舞台や物語で重要な役割を果たすもの)

それぞれが全体の調和を取りながら、数多くの道具の中から適切なものを選んでいきます。
多いときには3,000点にも及ぶ小道具を使用し、用意はもちろん管理も行っていかなければなりませんので精神力を使います。
また、使う道具の清掃や使用後の皿洗いなども小道具の仕事となってきますので、かなりの時間と労力を使う仕事になっています。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具になるには

大道具・小道具になるための特別な資格はありません。しかし大道具・小道具は「美術スタッフ」に該当しますので、やはり美術の知識や技術が求められます。
例えば就職後に求められる技術としてデッサンやデザイン、製図、CG技術などがあります。大道具では本当の大工や塗装業者のような知識や技術が必要となる場合もあるでしょう。

そのため美術やデザイン、映像などの大学や専門学校に進学し、それらの勉強をして基礎となる知識や技術を得てからテレビ局や映画制作会社などに就職するのが一般的な流れとなるでしょう。
劇団や美術制作会社、大道具・小道具専門の制作会社などに美術スタッフとして就職することもあります。
ただし、スタッフの募集は不定期かつ随時という場合も多いため、希望する会社があれば、こまめに採用情報を確認するとよいでしょう。大道具・小道具は紹介によって採用となることも多い職種なので、専門学校や大学等に通うことは業界と縁を持つきっかけにもなりそうです。

美術や放送、エンターテインメント系の専門学校では、美術スタッフに必要な幅広いスキルを学べるコースだけでなく、映画、テレビ、舞台それぞれのコースを設置して専門的な技術を習得できる学校もあります。専門学校では実践的な学びとして美術製作会社などへのインターンシップを実施していることが多く、実習やOB・講師の紹介を通して就職が決まる場合も多いようです。

大学では美術デザインをトータルに学び、図面作成や舞台装置等の造形だけでなく「演出とは何か」など芸術理論も研究する場合が多いです。

また、在学中に美術スタッフのアルバイトをして就職するケースや、劇団に入団して役者をしながら美術スタッフを兼任するケースなどもあります。
いずれにしても知識のほか、美術的センスやモノを作り出す技術力が求められることは間違いなさそうです。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具になるための資格や試験について

大道具・小道具になるための資格はありませんが、取得することによって就職が有利になる可能性がある資格がいくつかあります。
例えば次のような資格があります。

  • 色彩検定
    色に関する基礎知識や技能を問われる検定試験。美術の仕事に役立つ。
  • ビジネス著作権検定
    著作権や知的財産権の保護・知識・活用能力を証明する検定試験。クリエイターは取得しておきたい資格で、上級になると著作権に関する基礎的知識を持ち、問題点の発見と解決能力の応用力があることを証明することができる。
  • 足場の組立て等作業従事者特別教育

などがあります。このうち、大道具をする人はぜひ取得しておきたい「足場の組立て等作業従事者特別教育」について詳細をみていきましょう。

足場の組立て等作業従事者特別教育

足場を使った高所作業は危険が伴うため、足場の倒壊や転落や墜落など多くの労働災害が発生しています。
労働災害の防止を強化し安全に高所作業を行うことができるようにするため、事業者は足場の組立てなどの業務に就かせる労働者に対して足場の組立て等作業従事者特別教育(以下:特別教育)の実施が平成27年7月1日から義務化されました。

足場の組み立てと解体、変更に関するすべての業務に携わるには、この特別教育を受けていなければなりません(足場材の運搬や整理などの補助作業や足場を使った高所作業は対象ではありません)。

特別教育の講習は平成27年7月1日現在で足場の組み立て作業に従事しているかどうかで講習時間が異なります。なお、講習内容は同じです。
従事している人…3時間(短縮教育)
・足場および作業の方法に関する知識…1.5時間
・工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識…15分
・労働災害の防止に関する知識…45分
・関係法令…30分
※短縮教育を受講したい場合は経験証明が必要となります。

未経験の人…6時間
・従事している人の講習時間のそれぞれ2倍

講習を受けた後に発行される修了証を受け取ったら資格を取得したこととなります。
資格を取得すれば作業主任者となることができますが、指揮監督はできません。現場の指揮監督をしたい場合は上位資格である「足場の組み立て等作業主任者技能講習」を取得する必要があります。

特別教育は次の機関・団体で受講することができます。
・各都道府県の建設業労働災害防止協会(建災防)
・労働技能講習協会
・Web受講(eラーニングで受講)
費用はテキストと講習代で約8,000~10,000円となっています。

Web受講の場合はeラーニングでの最終試験に合格しなければ修了証をもらえないのでしっかりと勉強しなければなりませんが、忙しくて講習会場に行けないという人は選択しても良いのではないでしょうか。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

今後の大道具・小道具の将来性

将来的にテレビ番組や舞台がなくなるということは考えられませんので、時代の流れと共に求められることは変化すれども、大道具・小道具としての仕事がなくなることはないでしょう。

また、今ライブ市場・舞台市場は右肩上がりに来場者や売上金額が増えてきています。
そのため大道具・小道具の需要も十分あるということになります。

表現する場所の種類を問わず求められることに対して臨機応変に対応できる人であれば将来性があるといえるでしょう。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具の就職先

大道具・小道具の主な就職先には次のような場所があります。
・テレビ局
・テレビ美術関係会社
・映画制作会社
・映画撮影所
・劇団
・大道具会社
・小道具会社
・イベント企画会社
・フリーランス 等
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具の平均年収・MAX年収

大道具・小道具のお給料や収入は就職する会社の種類や規模によって大きく異なります。
全体の平均年収は約250~600万円となっています。
参考までに地方のテレビ局関連会社の大道具として就職した場合のモデル年収は、31歳で約460万円、36歳で約550万円となっています。

一方で初任給は約18万円という企業も多く、この場合ボーナスが給料の3ヶ月分だとして単純計算で約270万円となりますので、手取りにするともっと少なくなります。

大道具・小道具として経験を積み、美術スタッフを指揮する立場である美術監督になれば収入も向上していくでしょう。
また、演出家やプロデューサーに一目置かれるような大道具・小道具スタッフであればフリーランスになり平均年収以上の年収を得る方もいらっしゃいますので、本当に好きで頑張れるという方は長い目で見て高収入を目指すという感じになるでしょう。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具に向いているのはこんな人

まず大道具ですが、大道具は部屋そのものや風景を作るような仕事であるため、前述したように大工仕事のような木材の加工や組み立てといった専門技術が求められます。
そのため木工器具の取り扱いに関する知識や技術、経験がある人が求められるでしょう。
また、場面や内容に応じた背景を作ることができるような想像力や理解力、背景画を描く画力なども必要です。

次に小道具ですが、小道具1つでも作品全体の完成度が変わってきます。
そのため細かい作業ができる手先の器用さやポスターなどの絵画を描くクオリティの高い画力が必要となるでしょう。

大道具・小道具、どちらも勤務時間が長く、体力を使う仕事となっています。
そのためこれまでに挙げた内容に加えてタフさや体力、そして好きで仕事を続けられる人が大道具・小道具に向いている人だと言えます。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら

大道具・小道具に関連する職業

美術スタッフには大道具・小道具以外にも多くの種類があります。
具体的には
・美術監督(作品の監督とやりとりをするなどして撮影の空間を取り仕切る人。美術デザイナーとも呼ばれる)
・美術助手(美術監督の助手)
などがあります。
これらの人たちの多くが大道具・小道具を経験しています。下積み時代を乗り切り、いずれは美術監督を目指したいところですね。
大道具・小道具になれる専門学校はこちら