建築技術者になるには?仕事内容や役立つ資格、向いている人の特徴を解説!
- 2020.12.04
投稿日:2020年12月4日|最終更新日:2024年9月30日
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街を歩けば、さまざまな建物が目に入ります。
高層ビル、住宅、学校、病院…。
これらの建物は、すべて建物の設計や工事の監理を行う専門家である建築技術者によって設計・施工されています。
この記事では、建築技術者の仕事内容、必要な資格、将来性、就職、年収、さらにおすすめの専門学校まで、詳しく解説します。
建築技術者の仕事に興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
建築技術者とは?
建築技術者とは建物の設計や工事の監理を行う人のことを言います。
建築技術者には建築の設計担当を行う建築士や実際の工事の計画を立てて、工事を安全かつ工期通りにマネジメントする施工担当者などが含まれます。
建築技術者は家やマンションをはじめ、学校や病院などの公共施設など、さまざまな建物を建設します。建物の用途によって、どんな構造にしたらよいか、どんな資材を使ったらいいのかが変わってきます。それぞれの建物を利用する人たちが安全で使いやすいものになるように作っていく責任があります。
建築技術者の仕事内容とは?
住宅やビル、学校や工場などの建築物を、クライアントの要望や環境を考慮しながら設計、工事監理するのが建築技術者の仕事です。
建築技術者の仕事には、主に設計と施工に分かれます。
設計の担当者は、建築物の用途や規模など、あらゆる角度から検討を重ね、クライアントと打ち合わせを行いながら設計プランを立てていきます。
打ち合わせなどを経てでき上がった設計図を基に実際に工事を進めるのが、大工や内装工などの施工担当者です。
必要な資材や作業員などを手配して、工期通りに作業が進むよう現場監理をしていきます。
建築技術者が行う仕事は単に建築物を作るだけでなく、建築物の周囲の環境に影響がないように責任を持たなければなりません。
例えば建物が崩壊したり、クライアントや周辺環境とのイメージと違ってしまったりしないように、設計の担当者は手間暇をかけて、建物の設計図を完成させていきます。
設計とは
では、設計と施工の内容を詳しく見ていきましょう。
まず、設計には
・外観や部屋の間取りを示す「意匠設計」
・建物の土台や骨組みを示す「構造設計」
・電気や水、空調といった設備の配置を示す「設備設計」
の3つがあります。
設計図だけでなく模型をつくることもあります。
施工とは
施工は施工担当者がまず渡された設計図をもとに「施工計画書」を作成し、“いつ・どの業者が・どのような工事を行い、納期に間に合わせるか”と行った内容を綿密に計算しスケジューリングを行います。
そして施工計画書に沿って作業を進めますが、施工担当者は建築の安全と品質が守られるように、現場で職人たちに指示を出すなどして工事を見守っていきます。
時には悪天候などで、工事が計画通りに進まないこともあります。そのような場合は、作業可能な仕事を見つけたり、施工計画を変更したりして、工期に間に合うよう監理・調整を行います。まさに建築の現場監督と言えるでしょう。
建築技術者になる方法(資格取得方法等)
建築技術者として建物の設計を行うためには「建築士」の資格が必須となります。
建築士の資格は一級建築士、二級建築士・木造建築士の3種類あり、二級と木造に関しては延べ床面積などに制限があります。
また、施工現場では、「主任技術者」または「管理技術者」の配置が義務づけられている場合があります。資格がなくても仕事は可能ですが、未経験での採用は難しいため、施工管理の資格を取得しておくと有利です。
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資格難易度や試験について
これらの資格の中でも、一級建築士は最も取得が難しい資格の一つです。受験資格を得るには、大学や専門学校で建築を学び、実務経験を積む必要があります。合格率は約10%と狭き門であり、特に学科試験は難易度が高いため、十分な準備が必要です。
では参考に一級建築士の試験概要についてみていきましょう。
受験資格:以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
・大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者
・二級建築士
・建築設備士
・その他国土交通大臣が特に認める者(外国大学を卒業した者等)
試験日程:
学科試験…7月
設計製図試験…10月
試験地: 全国各地
試験科目:
学科の試験
学科I(計画):建築計画、建築積算等
学科II(環境・設備):環境工学、建築設備(設備機器の概要を含む。)等
学科III(法規):建築法規等
学科IV(構造):構造力学、建築一般構造、建築材料等
学科V(施工):建築施工等
設計製図の試験…あらかじめ公表する課題の建築物についての設計図書の作成
合格発表: 学科試験…9月
設計製図試験…12月
建築技術者に関連する資格
その他の関連資格も見ていきましょう。
●施工管理技士
施工管理技士には「土木施工管理技士」や「建築施工管理技士」などがあります。
どちらも現場で管理技術者として必要な資格で、施工管理を行いたい、そしてキャリアップしたいと言う場合には取得しておきたい資格です。
今後の建築技術者の将来性
近年建築技術者には多くの要求がなされています。
例えば斬新な建築物や環境保全、エネルギー配慮、都市開発、災害対策などを盛り込んだ建築を求められるといったことが挙げられます。
そして東京オリンピックやリニアモーターカー開発など国家規模の建設事業がある、老朽化した建物の建て替え時期に入るなど、建築技術者の仕事は次々と発生しています。
一方、建築業界は人手不足に悩まされており、そもそも人が集まらない、さらに若手が集まらず高齢化するなどの問題があります。
そのため、仕事は常にあり、将来性は十分にありますが、後々若手が入らず身体がついていかなくなる可能性もあります。
「建築技術者として長く活躍するためには、働き方を工夫し、自身のスキルアップを図ることが重要です。
建築技術者の就職先
建築技術者の就職先には次のような場所があります。
・建設会社
・建築施工管理技士
・インテリアデザイナー
・設計事務所
・ハウスメーカー
・官公庁
・住宅関連設備メーカー など
建築技術者の平均年収・MAX年収
建築技術者の平均年収は約550万円となっていますが、就職先や企業の規模、勤続年数によって異なります。
特に管理職などになった場合は年収1,000万円を越えるケースもあるようですので、決して低い年収とはいえません。
建築技術者に向いているのはこんな人
設計の分野では、建築物の美しさだけでなく、安全性や性能など総合的な視点が求められます。そのため、想像力やクリエイティブな発想が重要です。
そして、建築技術は日々進歩するため、常に学び続ける姿勢が必要です。新しい知識や技術を積極的に吸収できる人が求められます。
また、施工分野では、現場の各種管理を行う監督能力が必須です。
さまざまな業種の人々が協力して働くため、チームワークが重要です。リーダーシップやコミュニケーション能力も求められるといえます。
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建築技術者に関連するおすすめの大学・専門学校
ここからは、おすすめの建築技術者に関連する大学・専門学校をご紹介します。
いずれも建築に関連する分野でとても評価の高い学校なので、建築技術者について専門的に学びたいという方には最適な学校です。
専門学校ICSカレッジオブアーツ【東京都目黒区】
◆関連学科:インテリアアーキテクチュア&デザイン科、インテリアデコレーション科、インテリアマイスター科、インテリアアーキテクチュア&デザイン科Ⅱ部
「好き」を「未来を切り拓く力」へと飛躍させる第一線デザイナーの個別指導
どんな資格を持っていても、プロフェッショナルの価値を最終的に決めるのは「独創的なデザイン力」。ICSではこの独創性を培うために、個別指導(チュートリアル)方式を採用しています。
専門学校 東京テクニカルカレッジ【東京都中野区】
◆関連学科:建築監督科、建築科、建築科(夜間 建築士専科)、インテリア科
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読売理工医療福祉専門学校【東京都文京区】
◆関連学科:建築科
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読売新聞社や日本テレビをはじめとする読売グループの強力なバックアップを受けています。
町田デザイン&建築専門学校【東京都町田市】
◆関連学科:建築デザイン科
町田デザイン&建築専門学校(mdc)は2018年に創立44周年を迎えた、
建築・インテリア・イラスト・WebCGアニメーション・グラフィック・まんがコミックが学べる、
総合デザイン専門学校です!
ものつくり大学【埼玉県行田市】
◆関連学科:建設学科、ものつくり学研究科
ものつくり大学は、国や産業界からの大きな期待を受けて、2001年、21世紀の幕開けとともに開学しました。
理論と実技を融合した革新的なカリキュラムと徹底した少人数実践教育で、社会の即戦力となる真の実力を身につけることができる工科系大学です。