音響エンジニアになるには?仕事内容や資格、年収、おすすめ学校7選【2026年版】
- 2020.05.14
記事をシェアする
この記事は約 5 分で読めます。
音響エンジニアの概要や仕事内容
音響エンジニアとは?
音響エンジニアとは、映画・テレビ・ライブ・舞台などで使用する「音」を調整し、表現効果を高める技術者(エンジニア)のことです。
コンサートやレコーディングの現場で、複数の楽器の音やボーカルの声をバランスよくまとめ上げ、観客やリスナーに最適な状態で届ける役割を果たします。
同じ楽器を演奏しても、その音は場所や環境によって違った響きで伝わります。音響は音楽の一部であり、すべての音楽は音響技術に支えられているといえます。
音響エンジニアは、音の響きに関して工学的な知見と芸術的な感性の両方を用いて仕事を行う重要な職業です。
音響エンジニアの仕事内容とは?
かつて音響エンジニアは音響機器メーカーなどでアンプやスピーカーなどの設計・開発を主に行っていました。しかし現在では、コンサート会場の増加や騒音対策への需要などにより、活躍のフィールドは大きく広がっています。
- 空間の音響設計:コンサートホール、ライブハウス、スタジオの音響設計
- 建築音響:建物や部屋の防音・遮音、防振、空調の消音施工・管理
- 音響調整(PA/REC):コンサートや劇場のPA(Public Address)、レコーディング、放送メディアでのミキシング
最近はアナログ機材だけでなく、デジタル機材やDTM(デスクトップミュージック)ソフトを扱うスキルも必須となっており、ITスキルも求められるようになっています。
「音響芸術」とも呼ばれる職種であるため、電子・情報通信工学の知識だけでなく、豊かな芸術的感性も持ち合わせていることが重要です。
音響エンジニアになる方法(資格取得方法等)
音響エンジニアになるために必須の法的資格はありません。
しかし、音響エンジニアとしてプロの現場で働くためには、専門的な知識と技術の証明が必要です。取得しておくと有利な資格として、以下のものがあります。
- 舞台機構調整技能士(国家資格)
- サウンドレコーディング技術認定試験(JAPRS主催)
大前提として、音楽・音響が学べる専門学校や大学で、ミキシング、レコーディング技術、電気音響学などを体系的に習得するのが一般的です。
さらに、在学中からライブハウスや音響会社でアルバイトをし、現場経験を積んでおくと就職活動の際に大きなアピールポイントになります。
音響エンジニアに役立つ資格や試験について
ここからは、就職やキャリアアップに直結するおすすめの資格について解説します。
●舞台機構調整技能検定試験について
舞台機構調整技能検定試験は、職業能力開発協会が実施する国家検定制度です。合格すると「舞台機構調整技能士」を名乗ることができます。
1級(上級)、2級(中級)、3級(初級)があり、音響のバランス調整や機材のセッティング、出演者との円滑なコミュニケーション能力などが問われます。
コンサートホールや劇場で働くPAエンジニアやホール管理スタッフにとって、技術力を証明するスタンダードな資格となっています。
●舞台機構調整技能検定試験の概要(例年)
※日程は都道府県や年度により異なります。最新情報は公式サイトをご確認ください。
- 受験受付:例年4月上旬頃(前期試験)
- 試験日程:
- 実技試験:6月~9月頃
- 学科試験:7月~8月頃
- 試験地:各都道府県(実施しない地域もあり)
- 試験内容:
- 学科:舞台・音響・照明の知識(真偽法・択一法)
- 実技:要素試験(音を聞き分ける等)と作業試験(セッティング等)
- 合格発表:例年8月下旬頃(前期)
●サウンドレコーディング技術認定試験について
一般社団法人日本音楽スタジオ協会(JAPRS)が主催する民間資格です。レコーディングスタジオで働くエンジニアにとって重要な、「技術と感性」を測る試験です。
音響理論、電気音響、デジタル技術、著作権、録音の歴史など、幅広い知識が問われます。
●サウンドレコーディング技術認定試験の概要(例年)
※詳細はJAPRS公式サイトをご確認ください。
- 受験受付:例年4月~5月中旬頃
- 試験日程:例年6月または7月の日曜日
- 受験資格:高校卒業以上、または同等の学力を有する者
- 試験形式:マークシート方式(1000点満点)
- 認定ランク:
- Aランク:901点以上
- Bランク:701点~900点
- Cランク:451点~700点(標準レベル)
- Dランク:201点~450点
- Eランク:200点以下
- 認定証交付:8月以降
今後の音響エンジニアの将来性
音響エンジニアは、アーティストが目指す音を具現化したり、講演者の声をクリアに届けたりと、「人の耳」と「感性」が決定的な役割を果たします。
AIや自動化技術が進歩しても、その場の空気感や芸術的な意図を汲み取って微調整する作業は、機械では代替できない領域です。
また、ライブエンターテインメント市場の回復に加え、建築音響(防音・遮音)、Web配信の音響調整など、活躍の場はむしろ拡大しています。
これらのことから、音響エンジニアという職業の需要は今後も安定して続くと考えられます。
求人は専門職ゆえに「狭き門」といわれることもありますが、確かな技術を身につければ大手音響会社やテレビ局への就職も可能です。また、フリーランスとして有名アーティストから指名されるようになれば、年収1,000万円プレイヤーも夢ではありません。
音響エンジニアの就職先
- 音響制作会社(PA会社)
- レコーディングスタジオ
- ライブハウス、コンサートホール
- 放送局、ポストプロダクション
- ホテル、結婚式場(ブライダル音響)
- テーマパーク、アミューズメント施設
- ゲーム会社、音響機器メーカー
音響エンジニアの平均年収
雇用形態によって大きく異なりますが、目安は以下の通りです。
- 正社員(音響会社等):年収 約300万円~600万円
※キャリアを積むことで600~800万円クラスも目指せます。 - アルバイト:年収 約200万円前後
- トップフリーランス:年収 1,000万円以上も可能
実力社会のため、スキルアップがそのまま収入アップに直結しやすい職業です。
音響エンジニアに向いている人
- 音楽・音が好きな人:ジャンルを問わず音への探究心がある人。
- コミュニケーション能力がある人:アーティストやスタッフと円滑に連携できる人。
- メカやPCに強い人:配線、機材操作、PCソフトの扱いに抵抗がない人。
- 忍耐力と体力がある人:機材の搬入出や長時間の現場作業に対応できる人。
音響エンジニアに関連する職業
- ●PAエンジニア(Public Address Engineer)
- ライブやイベント会場で音を拡声・調整する専門家。その場の状況に合わせて瞬時に音を作り上げる対応力が求められます。
- ●レコーディングエンジニア
- スタジオで録音を行い、楽曲として完成度の高い音源を作り上げる仕事。緻密な編集作業やアーティストとの共同作業が中心です。
- ●MAミキサー
- テレビ番組や映画などの映像に合わせて、音声や効果音、BGMを調整・加工する仕事です。
\音響エンジニアになれる/
全国の専門学校を調べる
おすすめの音響エンジニアになるための専門学校
ここからは、プロの音響エンジニアを目指せる評価の高い専門学校をご紹介します。
気になる学校があれば、まずは資料請求(無料)をして、カリキュラムや就職実績を比較してみましょう。
代々木アニメーション学院【東京都千代田区】
◆関連学科:アニメ学部 アニメ音響科
1978年の創立以来、アニメ・エンタメ業界を牽引する専門校。アニメ製作委員会への参画や劇場運営など、業界の最前線と直結した環境が魅力です。
アニメ音響科では、効果音制作、アフレコ技術、機材操作など、アニメ作品に命を吹き込む音響技術を基礎から習得します。
尚美ミュージックカレッジ専門学校【東京都文京区】
◆関連学科:音響・映像・照明学科
「音楽を仕事にする」ための伝統校。音響・映像・照明学科では、入学後に4つの分野の基礎を学んでから専攻を決定できるため、ミスマッチがなく、本当にやりたい仕事を見つけることができます。
国立音楽院【東京都世田谷区】
◆関連学科:音響デザイン科
「好きな音楽を一生の仕事に活かす」をモットーに、自由なカリキュラムで学べる学校。音響デザイン科では、変化し続ける音楽スタイルに対応し、実習主体の授業で音響のスペシャリストを養成します。
専門学校 大阪ビジュアルアーツ・アカデミー【大阪府大阪市】
◆関連学科:音響芸術学科、映像音響学科
(旧校名:ビジュアルアーツ専門学校 大阪)
音響芸術学科では、ライブやレコーディングの音響技術を、映像音響学科では映像作品における音響表現を学びます。プロ仕様の最新機材と豊富な実習機会が強みです。
大阪テーマパーク・ダンス専門学校【大阪府大阪市】
◆関連学科:テーマパークスタッフ科
テーマパーク業界に特化した専門学校。パフォーマンス技術だけでなく、音響や照明などのステージスタッフ技術も学び、テーマパークで活躍できる総合力を身につけます。
日本写真映像専門学校【大阪府大阪市】
◆関連学科:映像クリエイション学科
創立60年以上の歴史を持つ、映像・舞台・写真の総合校。映像クリエイション学科では、映像制作に必要な音響技術を学び、「舞台機構調整技能士」などの資格取得も手厚くサポートしています。
国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校【新潟県新潟市】
◆関連学科:音響・照明科、サウンドクリエイター科 他
K-POPや音楽、ダンスを仕事にするための学校。音響・照明科では、校内のライブハウスをメイン教室として、実践的な授業で即戦力となる技術を養います。
気になった学校の資料をまとめて取り寄せ!
よくある質問(FAQ)
- Q. 音響エンジニアになるのに大学と専門学校、どちらが良いですか?
- A. どちらにもメリットがあります。専門学校は機材に触れる実習時間が多く、就職サポートが手厚いため、最短でプロの現場に出たい人におすすめです。大学(工学部や芸術学部)は、音響工学の理論を深く学べるため、開発職や研究職も視野に入れたい人に適しています。
- Q. 音響エンジニアは文系でもなれますか?
- A. はい、文系出身の音響エンジニアも多数活躍しています。「音響工学」などで物理や数学の知識も使いますが、専門学校等では基礎から教えてくれるため心配ありません。感性やコミュニケーション能力といった文系的な素養も非常に重要です。
- Q. 年齢制限はありますか?
- A. 資格試験や就職に厳密な年齢制限はありませんが、重い機材を運ぶなど体力が求められる現場も多いため、若いうちからキャリアをスタートする方が有利な傾向にあります。社会人から学び直して再就職を目指す方も増えています。
記事をシェアする
専門学校を探す
職種から探す
特徴から探す
学費制度から探す
資格・職業を考える


