【保健・衛生学】って何が学べる?学問の研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
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投稿日:2024年3月7日 | 最終更新日:2024年3月13日
【保健・衛生学】って何が学べる?
保健・衛生学では、まず人体のしくみや病気の原因や症状、医薬品や手術による治療方法など、医学・薬学・生物学にも共通する基礎を学びます。そのうえで、疾病の原因や予防策に関する知識を習得します。
公衆衛生は、集団全体の健康を向上させるための計画や、感染症対策、ワクチン政策、健康教育の策定などが含まれます。
また、環境の清潔さや安全性が健康に与える影響を理解するため、飲料水の安全性や大気汚染の状態など、環境と健康の関係性について学びます。疫学と呼ばれる分野では、健康に関するデータの収集や解析、評価などの統計的手法と有効な対策について学びます。
社会を構成する個々の人間が心身ともに健康であることは、個人の幸福のみならず、国や社会にとっても有意義なことです。保健・衛生学は、寿命や健康寿命を改善し、人々のQOLを向上させます。「人生100年時代」と言われる現代の高齢化社会において、保健・衛生学が果たす予防の役割は今後ますます必要とされることでしょう。
【保健・衛生学】とはどんな学問?
歴史的な感染症には天然痘やペストなどがあり、長年にわたって苦しんできた人類は感染症に対処するため、保健・衛生に関する経験的な知恵を育ててきました。
およそ100年前にはスペイン風邪(現在のインフルエンザ)が世界的に大流行し、国内でもすでに手洗い・うがい・マスクの装着が奨励されていました。当時は劣悪な健康状態にあったことから多数の犠牲者が出たため、その経験と反省から保健・衛生学が大きく発展したという経緯があります。
最も分かりやすい近年の例は、保健・衛生学と深い結び付きがある出来事は「コロナ禍」を置いて他にありません。手洗い・うがい・マスクの装着や、ソーシャルディスタンスの奨励、「3密(密閉・密集・密接)を避ける」など感染症の基本的施策は、保健・衛生学の賜物でした。新型コロナウイルスに関する変異株の情報や、ワクチン配布など国際的な取り決めが決定するたびに、世界保健機構(WHO)が都度アナウンスをしていたことも記憶に新しいでしょう。
今後も未知の感染症が流行する恐れは十分考えられることから、緊急時対応はもちろんのこと、日頃から予防に努め、ワクチンの啓発運動なども必要です。このように、保健・衛生学は他の医療分野と緊密に連携する役割が今後も求められています。
【保健・衛生学】に関連する学部
また、大学のなかには、「保健」「衛生」が大学名についている場合もありますが、必ずしもそのような名称がついているとは限りません。多くの医療系の大学には「保健・衛生学部」がある場合が多いので、注意して調べてみましょう。
保健・衛生学を学べる大学はこちら
【保健・衛生学】で学ぶ科目
また、実地の研修として、病院などで実習が課されます。
【保健・衛生学】に向いている人
公衆衛生は万人のものであり、また病院を訪れる患者の方々は、お年寄りや子どもなど、さまざまな年齢の方が集まっています。どのような相手に対しても、スムーズな情報共有や情報交換ができる説明能力やコミュニケーション能力があることは、保健・衛生学に向いている要素になります。たとえば、新たな感染対処の施策や、新開発された未知のワクチンの効用を予備知識が全くない人に正しく教えるためには、その安全性とリスクを責任感をもって適切に伝えなくてはいけません。また医療現場では、同僚となる看護師や医師と協力できる協調性も大切です。
保健・衛生学では人命に直接関わる事柄をたくさん覚える必要があり、健康や病気などに常日頃から関心があるとともに、人体の仕組みや薬・ワクチンのメカニズムなどに興味があり、好奇心や記憶力のある人が向いています。また、保健・衛生学的な知識に関心のある人、化学や生物が好きな人、面倒見がよい人なども保健・衛生学に向いています。
【保健・衛生学】で目指せる職業/資格
保健・衛生学を学ぶことで目指せる職業としては、看護師、臨床検査技師、臨床工学技士などがあります。代表的な就職先は医療機関などが多く、大学病院や総合病院、診療所、クリニックなどに配属され、これらの場所でチーム医療の一員として活躍しています。
また、保健・衛生学を学ぶことで、衛生管理に関連する業務を行うことができるため、食品メーカーなどの民間企業や、厚生労働省や農林水産省などの公的機関を目指すこともできます。
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