【人間科学】って何が学べる?学問の研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
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投稿日:2024年3月7日 | 最終更新日:2024年4月3日
【人間科学】では何が学べる?
人間科学は、いくつかの異なる分野の学問を合わせたいわゆる学際領域の学問のひとつです。そもそも、人間は人文学と自然科学の両方に関わっている存在です。人間は古の書物を読み解いて、壮大な文明を築き上げた自らの歴史や伝統文化について知ろうとする一方、己を取り巻く自然についても客観的な観察や実験などを通して得られたデータから、新しい発見をしたり新たな技術を生み出したりしています。
つまり、人間科学は、哲学・宗教学・言語学・歴史学・社会学・心理学・教育学・生物学・医学・工学など、文系と理系の垣根を超えてさまざまな手段を講じて、人間について探求する学問ということになります。
よって、人間科学の学部や専攻では、人間科学以外の学部であればそれぞれの学部にいるであろう、これらの学問のエキスパートたちが教官を務めています。したがって、人間科学を専攻すると、さまざまな学問分野を一度に学ぶ機会が与えられるというわけです。
【人間科学】とはどんな学問?
歴史を紐解くと、かつて西洋では「ルネサンス」と呼ばれた時代がありました。これは哲学探究が盛んだった古代ギリシャ・ローマのように、人間について探究する方向性を取り戻そうとする芸術文化の復興運動でした。多くの芸術家や科学者の興味や関心が、人体や人間そのものに向かったことで、優れた芸術や医学を進展させ、後世で自然科学が花開く礎となりました。
翻って、現代は科学技術が勃興し、理工学のめざましい発展によって地球環境や宇宙に関する未知の事象が次々に明らかになり、また医学の発達によって数多くの病気の予防や治療が可能になったとはいえ、人間そのものの考究やその理解はまだまだ不十分な段階です。
直近に差し迫っているのは、昨今の人工知能(AI)の急速な進化による社会の変化です。すでに新たな知能と呼ぶにふさわしい「生成AI」などの発展が著しいなか、人間自身がどこを目指すべきか、人類が今後どのように生き、どのような新しい社会を形成していくべきか、定まっていないのが実情です。人間科学が掲げている、人間の営みのあり方の再定義がまさに問われているのです。
【人間科学】に関連する学部
また、「人間科学大学」のように、そのまま大学名になっている場合もあります。
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【人間科学】で学ぶ科目
【人間科学】に向いている人
ここでいう「人間」とは、単にただ一つの生物学的な意味での人間(ホモ・サピエンス)に限らず、言語によるコミュニケーションを行う人々という意味、歴史や文明を築きあげてきた人類という意味、科学技術を生み出した人間、などさまざまな意味で捉えることができます。
また、幅広くいろいろな学問について学ぶことができるため、知的好奇心が旺盛な人や、文系と理系のいずれにも適性があり能力の高い人、あるいは「どんな学問分野を学びたいかまだよくわからない…」と進路を決めかねている人にとっても、人間科学はおすすめの学問です。
【人間科学】で目指せる職業/資格
教職や心理士、社会福祉士、保育士など多岐にわたる資格を目指す機会に恵まれています。
また、公的機関や一般企業でも、近年では狭い専門性にとらわれず、あらゆる知識を総動員して未知の新規事業を開拓しようとする動きがあります。そうした試みにおいて、人間科学を学ぶことで身につけた幅広い知識や柔軟性、広い視野は強みとなることでしょう。
このように、人間科学は捉えどころがない反面、これからの進化が大いに期待されている学問でもあります。21世紀は間違いなくこの人間科学が発展する時代になることでしょう。
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