【教育学】って何が学べる?学問の研究内容や学ぶ方法についてご紹介します!
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投稿日:2024年3月7日 | 最終更新日:2024年3月22日
【教育学】では何が学べる?
教育学(ペダゴジー)の語源は、古代ギリシャ語に由来し、「子どもを対象に物事を教える」 ことを意味します。
当時、子どもに教育を施すのは「家庭教師」の役割でした。家庭教師の存在は、まだ一般的なものではなく、貴族など限られた人々のためのものでした。近代に入ると、各家庭で教えていた家庭教師に代わり、共通の場で集団教育が一般的に行われるようになりました。また、「子どもは未完成な大人」という当時の考え方も変わり、子どもは大人とは全く違う生き物であり、子ども固有の世界観があると考えられるようになったのです。
思想の変化に従って教育学が誕生し、現代まで続く学校体制が築かれました。こうして生まれた画一的な教育は、大量生産を是とする均等な労働者教育と相性が良いものでした。ところが、21世紀の現代では個の尊重が叫ばれ、社会では創造性が求められるようになりました。オーダーメイドな教育の価値が高まりつつあり、集団教育のあり方にも変容が求められています。
こうして時代の流れによって変化してきた教育学は、今まさに変革のときを迎えており、非常にホットな学問分野だといえます。
【教育学】とはどんな学問?
最適な教育学を考えるうえで、現代の教育学においては、多層にまたがる視点が必要になります。まず第一に、教育を施す対象である子ども自身について理解を深めます。発達心理学や教育心理学を学び、脳と心の発達に伴った適切な学習カリキュラムはどのようなものか、またどのような手法で導けばよいか、理想の教師に求められる資質などを学びます。
人間は言語を操る動物である以上、言語学の知識が必須です。言語発達の仕方や言語教育、グローバル社会において必要となる多言語教育のあり方についても理解を深めます。また、未来を語るうえでは、過去の教育の歴史についても知る必要があります。歴史上の教育学の偉人の功績や、教育の変遷、国ごとの歴史について学びます。
小学校の教員には、音楽や体育といった実技教科の知識も必須です。そして最新の教育には、英語教育やIT教育、STEM教育、アクティブ・ラーニングといったものがあります。教育学に関する専門知識だけでなく、こうした英語やテクノロジー、プログラミングの知識に至るまで学びを深めます。
さらに、教育体制や制度についての専門知識が重要です。教育行政学や教育制度論、教育法では、子どもたちに最適な集団教育とはどのようなものか、どのようなクラス編成や学校、設備が必要か、さらに地方公共団体や国の支援体制にはどのようなことが望まれるか、といった政治・経済的視点も加え、多角的に学びます。
【教育学】に関連する学部
また、「教育大学」と大学の名前に教育を冠しているところもあります。
さらに、教育学部に在籍していなくとも、どの学部であれ、教職をとるための教職課程を履修することもできます。その意味では、教育学に関連する学部はすべての学部ということになります。
よって、他学部で学びながら、教職をとることも可能です。
教育学を学べる大学はこちら
【教育学】で学ぶ科目
そのうえで、教育哲学・比較教育学・教育心理学・教育社会学などの専門科目に加え、社会教育・家庭教育・成人教育・児童心理学・保育学・保健学などを学びます。
【教育学】に向いている人
そのためにはコミュニケーションが好きで、教科的な知識を十分に有していることも勿論大事ですが、人生の知恵を授けるために人生経験の豊富な人、話が上手な人、生徒たちから信頼される人、といった広い意味での「人間力」を備えている人も教育学に向いているといえます。
また、現場の教育だけでなく、より広い視点から「未来の日本の教育を良くしたい」という熱意や大志を抱いている人も、教育学に向いていることでしょう。
【教育学】で目指せる職業/資格
また、塾講師、家庭教師、教育カウンセラー、文科省職員、教育系企業など、教育産業にまつわるさまざまな職業を目指すことができます。
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