【高校生必見】スポーツチームアナリストになるには?仕事内容・資格・年収・目指せる大学・専門学校まとめ

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投稿日:2024年3月27日|最終更新日:2025年4月14日

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「試合に勝つために、何を分析すべきか?」そんな問いに応えるのがスポーツアナリストという仕事です。

選手の動きや対戦相手のデータ、チームの戦術を“見える化”して、現場にフィードバックするこの役割は、近年ますます注目を集めています。サッカー、野球、バスケットボール、ラグビーなどさまざまな競技で、専門のアナリストが試合や練習の質を高めています。

なかでもバレーボールは、比較的早くからアナリストの活用が進んできた競技のひとつ。大学チームやプロチームでは、映像やデータを活用した戦術分析が勝敗に直結することも少なくありません。

この記事では、スポーツアナリストの仕事内容から必要なスキル、大学・専門学校での学び方まで、将来この仕事を目指す人に役立つ情報を詳しく紹介していきます!

▼スポーツ分野で活躍できる様々な職種を知りたい方はこちら!

スポーツアナリストとは?勝利の裏にいる“頭脳”の仕事

スポーツアナリストとは、試合や練習の映像やデータをもとに分析を行い、戦術や選手の改善点を提案する専門職です。コーチや選手の“参謀役”として、チームのパフォーマンス向上を支えるのが大きな役割。映像分析や統計解析などのテクノロジーを活用し、感覚に頼りがちな戦術を“見える化”していくのが特徴です。

スポーツチームアナリストとは、スポーツの情報戦略面における専門スタッフと言えるでしょう。

また、「スポーツアナリスト」という呼び方は、2014年に一般社団法人日本スポーツアナリスト協会が提唱した比較的新しい名称です。実際の現場では「情報戦略専門スタッフ」や「テクニカルスタッフ」、「ビデオコーディネーター」など、さまざまな呼ばれ方をされることもあり、特にチームに所属して活動する場合は「スポーツチームアナリスト」「チームアナライザー」といった名称が用いられることもあります。
この記事では、チームに所属して選手や監督と密に連携しながらパフォーマンス向上を支えるタイプのアナリストを「スポーツチームアナリスト」として紹介しています。

どんな競技で活躍できる?

スポーツアナリストの活躍は、特定の競技にとどまりません。たとえばサッカーではフォーメーションやパスワークの可視化、野球では打者ごとの打球傾向や投球配分の分析、バスケットボールでは選手のポジショニングやシュート確率の解析など、各競技の特性に合わせた分析が行われています。

中でもバレーボールは、比較的早い段階からアナリストの導入が進んできた競技のひとつ。スパイク決定率やブロック傾向、相手のローテーションパターンなどをデータで読み解き、リアルタイムで戦術に反映することもあります。

このようにスポーツアナリストは、どんな競技においてもチームの「見えない課題」を発見し、「勝つための選択」を後押しする存在として重宝されています。
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スポーツアナリストになるには?

スポーツアナリストになる方法としては、スポーツ現場で活躍した経験や指導者の経験を活かしてキャリアチェンジする方法と、学校やセミナーでスポーツアナリストになるために必要な知識やスキル、情報収集力、分析力、伝達力、競技特性や競技ルールを学んでチーム企業に就職する方法があります。

実際には、スポーツアナリストとして働くために、特別な国家資格や公的資格が必要とされているわけではありません。

スポーツアナリストに求められるのは、競技に関する深い理解と、映像・データを扱う技術力です。代表的なスキルには以下のようなものがあります。

●映像分析ソフト(Hudl、Dartfishなど)の操作スキル
●統計解析の基礎知識(SPSSやPythonなど)
●プレゼンテーション力とコミュニケーション力

ただし、映像分析や統計処理などに関するスキルや知識は重要であり、大学・専門学校での学びを通じて身につけることが基本となります。
現在ではサッカー、野球、バレーボールなど競技ごとに専用分析ソフトが開発されているため、実際に業務に携わるにはそれらのソフトを使いこなせるスキルも重要となるでしょう。

データサイエンス関連資格や、「JATI認定トレーニング指導者」や「NSCA認定CPT(パーソナルトレーナー)」などのトレーニング指導に関する資格は、持っていると信頼性アップにもつながります。

もちろん、特定のスポーツについての深い理解(ルール、戦術、用語)やトレーニング方法論、スポーツ医学・生理学の基礎などの業界知識があると、より説得力を増すでしょう。

▼スポーツアナリストにも役立つ!データサイエンティストになるには?

スポーツチームアナリストの活躍の場は?

スポーツチームアナリストの主な活躍の場は、プロチームや大学などのスポーツチームに所属する形です。特定の競技に特化して、練習や試合の映像・データを日々収集・分析し、コーチや選手に的確なフィードバックを行います。実際に、アナリストの提案が戦術や起用法に反映されることも少なくありません。

また近年では、スポーツのデータ分析を専門に行う企業と契約し、チームの外部スタッフとしてアナリスト業務を担うケースも増えています。こうした企業では、複数のチームや個人選手と契約し、幅広い競技やレベルに対応した分析を行うことができます。個人の選手とサポート契約を結ぶケースもあり、スポーツチームアナリストの働き方は多様化しています。

もちろん、プロチーム専属のスポーツアナリストとして働くこともひとつの道です。特定のスポーツに絞って活動できるため、競技への理解を深めやすく、専門性を高めたい人にとっては魅力的な選択肢です。自分が応援するチームの成績に、自らの分析が貢献できる日が来るかもしれません。

スポーツアナリストの年収は?

スポーツアナリストの収入は、雇用形態や所属チーム・企業によってさまざまです。

2023年6月に公開された「スポーツ現場における国内情報戦略専門スタッフの実態調査」によると、年収が「400万円〜599万円」と答えた人が最も多く、全体の24.2%を占めています。

​国税庁が公表した「民間給与実態統計調査」によると、2023年の日本人の平均給与は460万円でした。それと比較しても、スポーツアナリストの平均年収は決して低くありません。さらに、実態調査に回答したスタッフの52.2%が20代であることからも、若いうちから高収入を得ている人も多いことがわかります。

なお、収入は契約内容や実績によって大きく左右されるため、フリーランスで複数のチームを担当するケースや、企業に正社員として所属するケースなど、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
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大学?専門学校?スポーツアナリストを目指すならどっちを選ぶ?

スポーツアナリストを目指すルートには、大きく分けて大学と専門学校の2つがあります。

大学で学ぶ場合

スポーツ科学、情報学、データサイエンスなどの学部では、スポーツアナリストに必要な知識や理論的背景を体系的に学ぶことができます。4年間かけて幅広い教養と専門性を養いながら、卒業研究や部活動などを通じて実践力を磨ける点が大きな魅力です。

スポーツアナリストには、情報収集力・分析力・伝達力に加えて、競技特性やルールの理解、さらには統計学の基礎知識も欠かせません。ただし、アナリスト職の求人はまだ限られており、タイミングによっては希望の募集に出会えない可能性もあります。

そうしたリスクを踏まえ、就職の選択肢を広げておくという意味では、経営学部や経済学部などでビジネススキルを学ぶことも一つの手です。企業に就職して社会人経験を積んだうえで、スポーツデータ分析会社やプロチームの募集が始まったときに自信をもってチャレンジできる、という道も現実的です。

専門学校で学ぶ場合

短期間で実践的なスキルを身につけたい人には、専門学校での学びが効果的です。映像分析ソフトの操作、データの収集と編集、チームや選手へのフィードバック資料の作成といった、現場で即戦力となるスキルを重点的に学べるカリキュラムが特徴です。

また、スポーツ現場に即した授業内容が多く、早期からアナリスト業務に触れられることも大きな魅力。プロチームやスポーツ関連企業と連携したインターンや実習を通じて、実際の分析作業や現場の雰囲気を体験できる学校もあります。

就職サポートにも力を入れており、アナリストだけでなく、映像編集やスポーツマネジメントなど幅広い分野でのキャリア選択が可能です。卒業後すぐにスポーツ現場で働きたい人や、専門スキルを強みにしたい人にとって、実践重視の専門学校は有力な進路のひとつです。

スポーツアナリストは文系?理系?競技経験は必要?

スポーツアナリストは文系出身でも十分に目指せる職業です。データの扱い方や映像分析ソフトの操作をしっかり学べば、理系でなくても活躍できます。

また、プレイヤーとしての経験がなくても、映像や統計から競技を深く理解しようとする姿勢があれば問題ありません。大学や専門学校で専攻する場合は、こうした基礎から丁寧に学べるカリキュラムが用意されており、未経験からでも安心して挑戦できます。

在学中にやっておきたい3つのこと

●映像編集・分析ツールの習得:実際に自分で素材を扱い、分析できる力をつけましょう。
●ポートフォリオの作成:自分の分析レポートや映像資料をまとめておくと就職活動でも役立ちます。
●インターン・現場体験:大学・専門学校どちらでも、現場での経験は最大の武器になります。

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スポーツアナリストを目指せるおすすめ大学

スポーツアナリストに必要なスキルや知識は、大学での学びを通じて体系的に身につけることができます。ここでは、スポーツ分析やマネジメント、テクノロジーの活用に力を入れている注目の大学を紹介します!

亜細亜大学【東京都武蔵野市】

◆関連学科:経営学部 データサイエンス学科/健康スポーツ科学部 健康スポーツ科学科(設置認可申請中)

​スポーツとビジネスの両方を学びたい人には、亜細亜大学の経営学部データサイエンス学科がおすすめです。​ここでは、統計やプログラミングの基礎に加え、スポーツマネジメントやマーケティング、映像データの活用についても学ぶことができます。​

さらに、2026年4月には「健康スポーツ科学部 健康スポーツ科学科」が新設予定。​この学科では、スポーツパフォーマンス、ヘルスプロモーション、スポーツキャリアデザインの3つの専門領域に加え、情報工学科目も学べるカリキュラムが用意されています。​
スポーツ×DX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマに、データ分析やICT技術を駆使して、競技力向上や健康づくり、地域社会の活性化に貢献できる人材を育成します。​スポーツアナリストを目指す人にとって、実践的かつ先進的な学びが期待できる環境です。​

将来的にスポーツアナリストとして、データを使ってチーム運営や戦術分析に関わりたい人にとって、情報と経営をかけ合わせたこの学びは強力な武器になります。​スポーツ業界の広がりを視野に入れたキャリア設計を考えたい人にぴったりです。
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大阪電気通信大学【大阪府四條畷市】

◆関連学科:健康情報学部 健康情報学科 スポーツ科学専攻

大阪電気通信大学の健康情報学科スポーツ科学専攻では、テクノロジーを活用したスポーツ科学教育に力を入れています。ICTやセンサー技術、映像解析などを活用し、アスリートのパフォーマンス向上に向けた分析手法を実践的に学べる環境が整っています。

スポーツに特化した工学的アプローチや、データを基にしたフィジカル評価、映像編集・解析スキルなど、現場で即戦力となるスキルを習得できるのが魅力です。これらのスキルは、プロチームのアナリストやスポーツテクノロジー企業など、データ活用を重視する現場でのキャリアに直結します。特に、工学とスポーツを融合させた教育は、競技の現場で技術的なサポートを担ううえで大きな強みとなります。

現場と技術、どちらも重視したい人におすすめの進学先です。
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スポーツアナリストになるためのおすすめの専門学校

専門学校では、大学よりも短い期間で実践的なスキルを習得できる場合が多く、就職サポートも手厚い傾向にあります。早く現場で活躍したいと考える方におすすめです。

ここからは、スポーツアナリストになるためのおすすめの専門学校をご紹介します!

仙台医健・スポーツ専門学校【宮城県仙台市】

◆関連学科:スポーツマネジメントテクノロジー科 スポーツアナリスト専攻

業界のプロから直接学ぶ演習や実際の現場での実習で、スポーツ・リハビリ・医療のプロへと導く!

スポーツアナリスト専攻では、プロチームや企業との連携のもと、データ分析ソフトや映像編集技術を駆使して「戦術をつくる」アナリストを育成します。実際にプロの現場で使われている分析ツールの使い方や、プレーの傾向をデータで読み解く手法を学べるカリキュラムが整っています。

スポーツアナリストとしてチームの“勝利に貢献する”実践的なスキルを、段階的に習得できるのが大きな魅力。じっくり学べる4年制です。
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東京スポーツ・レクリエーション専門学校【東京都江戸川区】

◆関連学科:スポーツ科学科 スポーツアナリスト専攻

プロチームで実際に使われている分析ソフト(HudlやDartfishなど)を導入し、映像やデータを使ってチーム戦術や選手のパフォーマンスを分析するスキルを実践的に学べます。

JリーグやBリーグ、Vリーグなどのプロチームと連携した実習では、実際の試合映像を分析してレポートを作成し、現場のフィードバックに活かす体験も可能です。

さらに、統計やITスキルにも力を入れており、データサイエンティスト検定や統計検定、ITパスポートなどの資格取得もサポート。アナリストとしての専門性と現場対応力をバランスよく伸ばせる学校です。
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米田柔整専門学校【愛知県名古屋市】

◆関連学科:柔道整復科

「接骨院の先生」でおなじみの柔道整復師は、実はスポーツトレーナーとしても活躍できる資格です。
米田柔整専門学校では柔道整復師の国家資格取得を目指しつつ、アスリートの身体を支える“ケガの予防・改善”の知識を深く学ぶことができます。

近年では、フィジカルサポートとデータ分析を掛け合わせた「現場対応型アナリスト」の需要も高まっており、米田柔整ではスポーツトレーナーやメディカルサポートに関する実践教育が充実しています。

プレイヤーの状態把握やトレーニング効果の検証など、身体面からアプローチできるアナリストを目指すなら、非常に現実的なルートです。
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まとめ

ここまでスポーツアナリストについてご紹介してきました。

業務内容や求められるスキル、年収やおすすめの専門学校、大学などの進学先についてご紹介してきましたが、スポーツアナリストはスポーツを統計的に観察し、選手でも監督でもない新たな立場からサポートを行うやりがいのある職業です。

スポーツが苦手だけれど、スポーツ選手に貢献したい。
自分が応援しているチームに貢献したい。

データのプロとしてスポーツチームに貢献することができるというのは、今までにはなかった斬新かつ責任重大な仕事です。

様々な観点から分析を行う必要があり、業務内容も非常に大変ですが、そのぶん分析したデータを基に担当しているチームが勝利を収めた時は何事にも代えがたい達成感を得ることができます。

少し変わった側面からスポーツにアプローチしたいという高校生の方は、ぜひ一度スポーツアナリストになるための専門学校や大学について調べてみてはいかがでしょうか。資料請求やオープンキャンパスを活用して、自分に合った進路を見つけてくださいね!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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