【高校生必見】スカラー量とベクトル量の違いって? | 物理の基礎について徹底解説!

  • 📅 投稿日 2020年10月06日│最終更新日 2025年11月19日
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物理基礎の授業を受けていると、やたらとベクトルという言葉や、スカラーという言葉を聞くと思います。でもよく聞くけれど、違いはあんまり分からない…という人も多いのでは?

今日はベクトルとスカラーの違いについて解説していきます。

スカラー量とベクトル量は何が違うの?

スカラー量は、「特定の座標系とは無関係である量」のことを言います。

ちょっと何言ってるか分からないですよね笑。

スカラーとは、アルファベットではscalarと書きます。英語版Wikipediaによると、ラテン語ではしごを意味するScalaの形容詞句、Scalarisが語源になっているそうです。だから何だ、と思われるかも知れませんが、これは英語の「scale(目盛り、尺度)」と同語源です。

つまり、スカラー量とは、平たく言うと「大きさ」のこと。大きさのみを持つ量、と表現されることも多いです。

それに対してベクトル量は、大きさだけではなく、「大きさと向きを持つ量」のことを指します。

イメージして欲しいのは、矢印です。長さが2の矢印が60度の方向を向いている、というように、矢印には必ず長さ(大きさ)と、角度(向き)が存在するのです。

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具体的には?

でも、「いきなりベクトルが何だ、スカラーが何だと言われても、正直言ってよく分からないよ」なんて人も多いと思います。

そこで、具体例を持ち出しながら、どういうものがベクトルで、どういうものがスカラーなんだ、ということを説明していきます。

スカラー量

スカラー量の例として、例えば体重があります。

体重60kgの人は(この場合の体重は質量のことです)北極にいても、南極にいても、東京にいても、60kgで変わりません。また、「私は右斜め73度に49kgなの」とか言う人、聞いたことないですよね。向きに関する情報は一切必要ないのです。
ですから、体重(質量)は「特定の座標系とは無関係な量」、つまりはスカラー量ということになります。

例えば、今言ったように質量や、温度、面積、体積、密度などがスカラー量です。

また、仕事やエネルギーもスカラー量です。これは、仕事が「力ベクトルと変位ベクトルの内積」で定義されているためです。
内積は、二つのベクトルの大きさとなす角から決まる「単なる大きさ(スカラー量)」なので、座標系の取り方によらず変わらない、大きさのみを持つ量になります。

ちなみに、スカラー量なのにベクトル量と間違われやすいのが圧力です。

圧力は「単位面積あたりにかかる力」として定義され、P=F/Aで表されます。力(F)は向きを持つベクトル量ですが、圧力(P)そのものは向きを持ちません。

液体や気体の中では、ある点での圧力は どの向きの面に対しても同じ大きさで働くため、向きの情報がいらず、大きさだけのスカラー量として扱われます。

※より専門的な物理学では、面にかかる力の向きと大きさを表す「応力テンソル」の一部として圧力が登場しますが、高校物理では圧力はスカラー量として理解することが基本です。

ベクトル量

ベクトル量は、例えば速度が挙げられます。速度であれば、「西南西に50m/s」という表記が、速度ではあり得ます。この場合、大きさは50m/sで、向きが西南西(202.5度)ということになります。

また、ある座標系でx方向には1m/s、y方向にも1m/sの速度を持つとき、そのベクトルを(1,1)という書き方をすることもあります。これは、大きさ√2m/s、角度45度である速度ベクトルと全く同じです。

今、多くの人が無意識のうちにx軸正の向きが右向き、y軸正の向きが上向きである座標系を思い浮かべたと思います。

では、全てが逆になった座標系(x軸正の向きは左向き、y軸正の向きは下向き)では、どうなるでしょうか。このように座標系を取ることだって可能です(余程物好きだなとは思いますが…)。
そうすると、先程の速度ベクトルは(-1,-1)と表す事ができます。

するとどうでしょう。同じ速度ベクトル、つまりは同じ情報なのに、違う値(成分)になってしまいました。

これが、ベクトルの表現(成分表示)が座標系の取り方によって変化する例です。対してスカラーは、どっちを向いてようが、ぐにゃぐにゃだろうが、同じです。60kgはどうあがいても60kgなのです。

ベクトル量として挙げられる例は、変位、速度、加速度、力などです。どれも、向きと大きさを持つ量になってますよね。

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まとめ

いかがでしたか?ベクトルとスカラーの区別は、物理学において、非常に重要になってくる考え方です。しっかりマスターしましょう!

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